日本各地で増加傾向にある、外国人を巡るトラブル。しかしながら、訪れた国のルールを守れない明らかな「迷惑外国人」への日本政府の対応は、十分なものとは言い難いのが現状でもあります。今回のメルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』では、そんな外国人への台湾当局の毅然たる行動を紹介。さらに迷惑外国人への真っ当至極な意見ですら「ヘイト」と決めつける一部の言論人に対して、批判的な視線を向けています。※本記事のタイトルはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:【台湾・日本】社会不安を煽る「陸配」の排除を決めた台湾、迷惑外国人排除は「ヘイト」か
迷惑外国人の排除は「ヘイト」なのか。社会不安を煽る中国人を国外退去させた台湾
● 中国人女性「武力統一」支持発言で相次ぎ台湾退去に 台湾で生まれた中国出身2世、中台対立で感じる恐怖・不安
中国の、武力行使に至らない手段で脅威を与える「グレーゾーン作戦」については、以前、このメルマガでご紹介したことがありました。
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その範囲は多岐にわたっており、南シナ海での軍事的な威嚇や、世界各地の海底ケーブルを故意に切断、台湾が定めた制限水域内に中国船が入るいやがらせなど、枚挙に暇がありません。
● 中国の「グレーゾーン作戦」に危機
...more感 台湾当局が高雄で海上演習公開
最近、その一環として報道されたのが、台湾在住中国人インフルエンサーによる「武力統一」発言です。詳しくは以下、報道を一部引用します。
「こんにちは。台湾省台北で暮らすヤヤです」。ヤヤこと、劉振亜(りゅう・しんあ)さん。
中国出身の陸配で、中国のSNSで60万人近いフォロワーがいるインフルエンサーでしたが、「台湾を武力統一するのにこれ以上理由はいらない」「朝起きたら中国国旗がはためいているといいのに」と、中国による武力侵攻に賛同するかのような発言をしました。
さらに、投稿された動画には娘も登場します。「ママ、私は中国人だと永遠に忘れない。友達に『中国台湾人だ』って言うんだ」。幼い子どもには似つかわしくない、政治的な主張をよどみなく口にします。
劉さんはこうした発言で中国による武力侵攻を支持したと判断され、台湾での居留許可が取り消される事態となりました。また、他にも2人の陸配が同じ理由で退去を命じられました。
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ちなみに「陸配」とは、台湾人と結婚し、台湾にやってきた中国人配偶者のことで、台湾には約38万人いるとされています。
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冒頭の報道によれば、「中国は『台湾は必ず統一される』といった考えを拡散させる宣伝工作に力を入れてきました。台湾では、彼女たちの一部がこれに呼応しているのでは、との疑いの目が向けられるようになりました」とのことです。もしかして、お金が動いているのかもしれません。
迅速で適切な台湾の対応と口だけで行動が伴わない日本政府
注目すべきは、台湾当局の対応です。
劉さんはこうした発言で中国による武力侵攻を支持したと判断され、台湾での居留許可が取り消される事態となりました。また、他にも2人の陸配が同じ理由で退去を命じられました。
台湾当局は4月、一部の中国出身の配偶者など約1万2,000人に対して、中国籍の放棄を証明する書類の提出を求めました。書類が用意できなければ台湾籍が失われるとされ(後に書類要件など緩和)、彼女たちに動揺が広がりました。
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問題発言をした女性を台湾から追い出しただけでなく、台湾在住中国人の一部に中国籍の放棄をさせたというのですから、迅速で適切な対応を取っています。まあ、中国はこれに対して、「『人道を顧みない措置だ』と台湾当局の動きを批判」したそうですが。
しかし、居住先の国のルールを守れない人は即刻退去してもらわないと、社会秩序が乱れ、様々なトラブルが発生する可能性があります。とりわけ中国には国防動員法という、有事の際に海外にいる中国人が中国政府に協力することを義務付ける法律がありますし、世界各地にスパイや扇動者を送り込んでいることは、すでに国際的常識になっています。
このように、社会不安を煽る他国人を厳しく取り締まる、国内から排除するというのは、程度の差はあるかもしれませんが、どの国でもやっていることです。
今の日本はまさに、迷惑外国人による様々なトラブルが発生している状況になっています。日本に居住する外国人が増え、外国人ドライバーが増えたことで、日本の交通ルールを知らない、または不慣れな彼らによる交通事故が多発しています。
また、埼玉県川口市に住むクルド人問題はとても深刻です。ゴミ出しのルールを守らないなどの小さなことから、警察が出動する騒ぎになる大きなことまで、地元住民との様々なトラブルがあり、国会でたびたび議論されているほどです。
石破総理も以下のように言っています。
「昨今、海外からの就労者や観光客等の増加により犯罪や迷惑行為など、国民が不安を感じるような事案も発生している」とした上で、「ルールを守らない方々には厳格に対応するとともに、必要な対策を着実に推進してもらいたい」と述べました。
● 「ルールを守らない方々には厳格に対処する」石破総理が外国人就労者や観光客の犯罪行為などへの対策に言及
しかし、彼らを追い出すことはしません。これでは、日本政府は本当に口ばかりで行動が伴わないと言われても仕方ありません。日本国内での問題なのですから、日本政府が決めていいはずです。
人気声優への批判で馬脚を露わにしたリベラル言論人
先日は、声優の林原めぐみ氏がブログで、マナーの悪い外国人観光客による迷惑行為などに言及し、「しっかり取り締まらないとやばい 日本ザリガニがあっという間に外来種に喰われちゃったみたいになってしまう」と述べたことが、一部から「ヘイトスピーチ」だと批判されました。
とくに、ジャーナリストの津田大介氏が「既存メディアが力を失い極右や陰謀論系ユーチューバーのコンテンツが常時おすすめに表示されるような世界線なのだから、ユーザーのリテラシー不足だけを責めても何も問題は解決しない」「EUレベルのプラットフォーム規制が急務」とポストしたことが、この発言問題をさらに大きくしました。
これに同調するように、林原氏の発言を批判する論調が、とくにリベラル言論人やリベラルメディアで広がりました。
● 声優・林原めぐみさん、「一部の外国人」を「外来種」に例えて物議…批判と擁護、社会の分断が行き着く先は
とはいえ、林原氏の発言は、迷惑外国人が日本でやりたい放題の状態になると、日本の文化が破壊されるといった危機感からのもので、「だから政治に無関心ではなく、選挙に行こう」といったことも記しており、全体を読めば、当たり前のことしか言っていない印象です。
実際、「普通のことを言っているに過ぎない」と擁護する声も少なくありませんでした。
他国にやってきて反社会的な行為を行う外国人、犯罪を犯す外国人を国内に入れたくない、そのような輩は国内から追放したい、などというのはどこの国の人でも当たり前に抱く感情であり、それすら「ヘイトだ」という人は、日本社会に混乱を招きたいと思っているとしか考えられません。
しかも、いつもは「日本の芸能人には政治的発言が少なすぎる、それは社会の圧力があるからだ」などと言っているリベラル側の人たちが、自分の気に食わない意見に対しては「このような発言に対しては規制が必要だ」などと主張するのは、結局のところ、言論の自由などには関心がないということを吐露しているとしか思えません。
この程度の発言すら「ヘイト」呼ばわりされて口に出すことさえ封じられ、その一方で、ますます迷惑外国人の傍若無人が昂じていくならば、本当の排外主義が台頭してくることに繋がりかねません。誰も解決してくれない、そのことを口にも出せないなら、自衛するしかなくなるからです。それは時には法を逸脱したかたちとなるかもしれません。
そうならないためにも、日本政府には、ぜひとも批判を恐れず一刀両断に決断を下し、日本社会の秩序を維持する策を迅速に進めて頂きたいものです。
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