株式会社幻冬舎のグループ会社、株式会社幻冬舎メディアコンサルティング(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:久保田貴幸)は、『小児期発症慢性疾患患者に寄りそう 希望の移行期医療』(生田 陽二 著)を2023年9月26日に発売いたします。――――――――――――――――――――――――――てんかん、知的障害、脳性麻痺、医療的ケア児……小児期と成人期の医師たちがチームで患者を支える「病診連携」のあり方とは小児期発症の神経疾患や重度神経疾患をもつ患者は、1990年代までは多くの場合有効な治療法がなかったために成人に達するまで生存できませんでした。しかし医療技術の目覚ましい発展により、現在では思春期さらには成人期以降まで長く生きられるようになりました。その一方で小児期発症疾患の継続診療が必要となる場合、成人期医療への移行がふさわしい時期になっても医療体制が整っていないために円滑な移行ができず、患者が行き場をなくした状態に陥ってしまうケースが急増しています。特にてんかんなどの小児神経・脳神経分野の患者の多くは生涯にわたっての服薬や生活支援が必要になりますが、成人診療科の医師は小児期発症の神経疾患は専門外で診療に消極的なケースが多く、成人診療科に移行したくても、受け皿がほとんどないというのが実情です。一方で小児科医が小児期発症の神経疾患や重度神経疾患をもつ患者を成人後も診ていけるかというと、就職
...more、結婚、妊娠・出産といったライフステージに応じた支援や、生活習慣病などの成人期発症の疾患についての知識が乏しく、必要な医療・支援に結びつかない事例があとを絶ちません。小児科でも成人診療科でも診てもらえず、医療の狭間に取り残されて不利益を被っているのが移行期の患者たちです。年齢・生活に見合った適切な医療を受けられないために、就職や妊娠・出産等が制限されることもあれば、外出中などに万一てんかん発作が起きれば、命が危険にさらされる可能性もあります。移行支援の不備は単に医療の課題というだけでなく、患者の人生や命に関わる重大な問題でもあるというのが著者の主張です。著者は、東京都で小児神経・脳神経内科クリニックを開業している医師です。小児科医のなかでも小児神経学とてんかん学を専門としており、小児期発症の神経疾患や障害を抱える多くの患者の診療をしてきました。そこで大人になってからも通い続けられる医療機関がないことに不安を覚える患者やその家族が多いことに問題意識をもち、移行期医療の充実を模索し続けてきました。移行期医療のひとつのあり方として、著者は小児神経疾患を専門とするクリニックと病院の神経科や他の成人診療科が連携して診療をする「病診連携」を提唱しています。小児神経クリニックの医師が病院の移行期の患者を引き受け、小児期発症の神経疾患についての診療・生活指導を行うとともに、検査・入院など必要に応じて病院の神経科等と連携することで、スムーズな移行が可能になります。また成人になって発症する生活習慣病やがんなどの疾患も、やはり病院や他施設の成人診療科と連携して対応することで、クリニック・病院の医師がそれぞれ自分の専門を活かしつつ、安心して診療にあたることができます。従来のように一人の主治医が患者を診るのではなく、小児神経科と関係する成人診療科の医師がチームで患者を支えていくシステムを築くという考え方です。これにより、小児期から成人期にかけての切れ目のない患者支援につながっていくのです。本書では小児期から成人期への移行期医療の実情を伝えつつ、どうすれば患者を移行期医療の狭間から救い出すことができるのか、そのために必要な支援体制をどのように築いていけばいいか、医師側だけでなく患者・家族側が取り組める対策について解説します。さらなる移行期医療の充実を求める医療者、医療関係者にとって、議論を深め改善へ乗り出すきっかけとなる一冊です。【書籍情報】書 名:『小児期発症慢性疾患患者に寄りそう 希望の移行期医療』著 者:生田陽二(イクタ ヨウジ)発売日:2023年9月26日定 価:1600円(税込価格 1760円)体 裁:四六判・並製/194ページISBN :978-4-344-94719-1【目次】第1章 小児期発症慢性疾患患者が陥る「医療の狭間」とは第2章 なぜ患者たちは医療の狭間に取り残されてしまうのか 移行期医療の問題点第3章 小児期と成人期の医師たちがチームで患者を支える「病診連携」のあり方第4章 知的障害・身体障害の有無によって異なる 患者に合わせた移行期医療第5章 病診連携によって移行期を乗り越えた患者たち第6章 小児期発症慢性疾患患者が、成人後も適切な医療を受け続けられる社会へ【著者プロフィール】生田陽二(イクタ ヨウジ)広島県生まれ。早稲田中学・高等学校に在学中、祖母がパーキンソン病だということを知り医師を目指す。慶應義塾大学理工学部に進学するが、2カ月で退学し東京大学理科二類に入学。卒業後北海道大学医学部に編入学。そこで、診察所見から鑑別疾患を考え診断を導いていく「診断学」に触れ小児科医を志す。小児科研修中に先輩に連れられて参加した小児神経科医の集まりである蔵王セミナーで、とことん診断を追求する小児神経科医たちの姿勢に衝撃を受け、小児神経学をサブスペシャリティとすることを決意。公立昭和病院小児科、東京都立小児総合医療センターでの勤務を経て、小児神経分野の成人移行問題解決の道を模索して開業を決意。2020年4月に東小金井小児神経・脳神経内科クリニックを開業した。クリニック開業後は医療の狭間に陥った患者中心の医療を実践し続け、2023年5月に医療法人社団かけはしを設立。医療従事者や患者、支援者に向けて小児神経疾患の移行期医療に関する情報発信を続けている。配信元企業:株式会社幻冬舎メディアコンサルティングプレスリリース詳細へドリームニューストップへ...
2023年9月21日
国立大学法人東海国立大学機構 岐阜大学
重水素MRIを用いたがん治療効果の早期予測法を開発 がん治療における治療効果の早期診断法として期待
【本研究のポイント】
・臨床で汎用されているMRIの磁場強度(1.5T)にて重水素MRI法を開発
・重水素イメージングにより重水のMRI信号ががん治療に早期に応答することを発見
・がんの形態的変化に依存しない早期の治療効果の診断法として期待
【研究概要】
東海国立大学機構 岐阜大学高等研究院/One Medicine創薬シーズ開発・育成研究教育拠点(COMIT)先端医療機器開発部門の兵藤文紀准教授(JST創発研究者 水島パネル)、同大医学系研究科放射線医学分野の松尾政之教授、Abdelazim Elhelaly博士研究員、同大応用生物科学部共同獣医学科の森崇教授、岩崎遼太助教らのグループは、臨床で汎用されているMRI※1磁場(1.5T※2)での重水素MRI法を開発し、膵がん移植マウスモデルにおいて、放射線治療や、抗がん剤治療効果を早期に検出できることを明らかにしました。本研究により、重水※3をMRIの造影剤として活用することで、がん治療効果の超早期診断への応用が期待できます。
放射線治療※4や抗がん剤を用いた化学療法※5後の治療効果は、CT(コンピュータ断層撮影)やMRI(磁気共鳴画像
...more法)を用いた形態学的評価などを基に判別しています。しかしながら、がんの大きさは治療後数週間から数ヵ月間変化しない場合もあり、その判別には時間を要していました。また治療効果が得られない場合には、時間的な損失が大きいためがん治療の効果を早期に予測する方法が求められています。
本研究では、臨床で汎用されているMRIの磁場強度(1.5T)を用いた重水素MRI法を確立し、水に近い性質を持つ重水を造影剤とすることで、膵がんモデルマウスでの重水の蓄積による変化の可視化に成功し、特にがん組織では、①重水が蓄積すること、②重水の蓄積が、放射線治療や抗がん剤による治療に対して早期かつ鋭敏に変化することを発見しました。これらの研究成果は、がんの大きさが変化する前に、治療効果を評価できる新たなイメージングバイオマーカー※6として期待されます。
本研究は主に、日本学術振興会科学研究費補助金「小径膵癌の検出および超早期治療効果判定を可能とする重水素代謝MRI法の開発」(22K07768)、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の創発的研究支援事業「電子伝達体をプローブとする多重超偏極イメージング法の創成」(JPMJFR2168)、文部科学省の光・量子飛躍フラッグシッププログラム(Q-LEAP)「量子生命技術の創成と医学・生命科学の革新」(JPMXS0120330644)の支援を受けて行った研究です。
本研究成果は、the American Association for Cancer Researchの学術雑誌「Clinical Cancer Research」に掲載されました(2023年9月21日)。
【研究背景】
放射線療法や抗がん剤を用いた化学療法後の治療効果は、主にCTやMRIなどの画像診断技術が用いられています。CTやMRIによる形態学的評価は、がんなどの疾患を正確に診断し治療効果を確認するために必要不可欠な診断法です。しかしながら、がんの大きさは治療後数週間から数ヵ月間変化しないことがあるため、治療効果の判別には時間がかかるという問題があります。また治療効果が得られない場合には、時間的な損失が大きいためがん治療の効果を早期に予測する方法が求められています。重水素は、核スピン(陽子と中性子を各1つ保有)を持つために、MRIで信号を得ることができます。重水素MRI法は、重水素化した様々な分子も可視化できる可能性があり、MRIを用いた機能・代謝イメージングへの展開も期待されます。これまでの研究では、ヒトへの応用が困難な超高磁場MRI(7Tなど)を用いた重水素MRIによる研究が報告されていました。臨床で用いられているMRIの磁場(1.5T)で重水素MRI法が開発されれば迅速な医療応用が期待されます。
【研究成果】
本研究では、現在臨床で汎用されている1.5Tの磁場強度を持つ重水素MRI法を開発しました。まず1.5Tの磁場に適合する検出器(9.8MHz)を用いて、重水と水を含む疑似試料を重水素イメージングにより解析し本技術の精度を評価しました。膵がん移植モデルマウスを作製し、重水を30%含む水を自由飲水にてマウスに与え、経日的に重水素イメージングを実施したところ、マウスの重水素のMRI信号は経日的に増強し、特にがん組織では顕著に蓄積することがわかりました。次に、放射線治療もしくは、抗がん剤治療(ゲミスタビン、アバスチン)などを行い、1日目、3日目および7日目に重水素イメージングおよび通常のプロトン(1H)イメージング(解剖学的情報)を取得したところ、MRIで描写されるがんの大きさは、治療10日後においても変化はありませんでしたが、重水素イメージングでの重水の蓄積(正常肝組織のミトコンドリア機能エネルギー代謝には影響なし)は、いずれの治療においても治療1日後、3日後に明確に変化することを発見しました。これらの研究成果は、がん治療後のがんの大きさが変化する前に、治療効果を評価できる新たなイメージングバイオマーカーとして期待されます。
【今後の展開】
本研究では、臨床適合するMRI磁場での重水素イメージングにより、種々のがん治療において、重水のMRI画像強度をイメージングバイオマーカーとする方法を示すことができました。本研究の成果は、がん治療の早期治療効果の判別への臨床展開に加え、様々な重水素含有分子を用いた機能・代謝イメージングへの応用など、広範な応用が期待されます。
【用語解説】
※1 MRI(磁気共鳴画像化法)
主に体内の水分子の水素原子(1H)由来の核スピン情報を元に体内の臓器の解剖学的情報を可視化する画像診断装置。
※2 T(テスラ)
磁石の強さを表す単位。
※3 重水
重水素原子(2HもしくはDと表記)と酸素原子で構成された水(D2O)。
※4 放射線治療
X線などの放射線をがん組織に照射して治療法。外科療法や化学療法と共にがん治療を支える3本柱の1つ。
※5 化学療法
抗がん剤を用いてがんを治療すること。
※6 イメージングバイオマーカー
病気の情報を画像化し治療効果や治療戦略の指標とすること。
【論文情報】
雑誌名:Clinical Cancer Research
論文タイトル:Deuterium Magnetic Resonance Imaging Using Deuterated Water-Induced 2H-Tissue Labeling Allows Monitoring Cancer Treatment at Clinical Field Strength
著者: Hirofumi Asano, Abdelazim Elsayed Elhelaly, Fuminori Hyodo*, Ryota Iwasaki, Yoshifumi Noda, Hiroki Kato, Koki Ichihashi, Hiroyuki Tomita, Masaharu Murata, Takashi Mori, Masayuki Matsuo
DOI: 10.1158/1078-0432.CCR-23-1635....
(東京都提供)
将来、子どもを持ちたいと思いつつ仕事との両立の難しさから出産を迷うママたちもいます。将来的には子どもを持ちたいと望む女性も卵子凍結を行うことで、将来に向けての妊娠、出産計画が立てやすくなるでしょう。
東京都では、将来の妊娠に備える選択肢の一つとして、2023年9月25日から卵子凍結と、凍結卵子を使用した生殖補助医療、さらに卵子凍結の制度を受けやすくする環境づくりのために企業に対する助成事業などを開始。その詳細についてお知らせします。
卵子凍結費用の助成。対象となるのは?
卵子凍結は、加齢等による妊娠機能の低下を懸念する場合に行うものです。卵子凍結を行う場合、多額の費用が必要になるため、活用したいと思っていても二の足を踏んでしまう……そんな女性も多いのではないでしょうか。
東京都では、卵子凍結手続きに必要な費用の一部を助成することとなりました。
対象者:東京在住の18歳から39歳までの女性(採卵を実施した日における年齢)
助成内容:20万円を上限とし、次年度(凍結後の年度)以降については1年当たり2万円を最大5年間助成(合計最大30万円)
条件:都の実施調査への協力と説明会への参加。説明会の受付は2023年9月25日(月)から開始
凍結卵子を使用した生殖補助医療の助成
もう1つの支援は、「凍結卵子を使った生殖補助医療費用の助成」です。この制度では、卵子凍結した卵子
...moreを使った不妊治療法の費用の一部が助成されます。卵子凍結費用の助成とは年齢制限が異なり、助成対象となるのは妻の年齢が43歳未満の夫婦(事実婚含む)です。
対象者:「妻」が43歳未満の夫婦で、凍結卵子を使用した生殖補助医療を受ける方
助成内容:1回につき上限25万円(最大6回まで)
(ただし、「以前に凍結卵子を融解し作成した凍結胚」を胚移植する場合は1回につき上限10万円)
※初めて助成を受けた際の施術開始日において、妻の年齢が40歳未満であれば6回まで、40歳以上であれば3回までを助成回数の上限とする。
申請受付:2023年10月16日(月)から受付開始
なお、「卵子凍結にかかる費用への助成」と「凍結卵子を使った生殖補助医療費用の助成」における登録医療機関は、ともに10月16日(月)に公表される予定です。
企業向け支援で卵子凍結を受けやすい環境づくり
(東京都提供)
今回の東京都からの発表の中でも注目したいのが、卵子凍結に関して、企業も支援が受けられること。女性が働いている場合、卵子凍結の治療を受けるために何度も会社を休まなければいけないことがあります。人によっては休みが取りにくいなどの理由で退職を余儀なくされる場合も。
今回の企業への支援内容は、休暇制度などの整備に20万円、福利厚生制度の整備に40万円(加算)です。これによって企業で社内制度が進み、かつ卵子凍結への認知が広がることで、働きながら治療を受けやすい土壌が育っていくことが期待できそうですね。企業への支援については、事前エントリー受付が9月22日に開始となります。
卵子凍結の支援をスタート。小池百合子都知事のメッセージ
小池百合子東京都知事は会見で、次のように思いを伝えました。
『実際に子どもを持ちたいという希望を多くの方が持っておられる。しかしながら、妊娠出産のタイミングについて悩む女性がいるのは事実だと思います。東京都ではその選択肢をバックアップすることで人生での選択をさまざまな形でできるように後押しをしていきたいという思いがあります。
凍結する時期と実際にそれを活用する時期に時差が出ることはあるとしても、「ああ、あのときにやっておけばよかったな」という思いを少しでも減らしたい。シームレスな人生においていくつかのライフステージがある中で、too late(遅すぎる)にならないような仕組みをこれからも考えていきたいと思っています』(編集部にて一部補足)
現在、卵子凍結についての正しい知識を提供するためのシンポジウムも実施中。卵子凍結を考えている女性はもちろんのこと、パートナーとも一緒に参加してみるといいかもしれません。また企業でも卵子凍結についての理解と支援が増えていくことで、子どもを持ちながら働きやすい環境づくりが整ってくるといいですね。
文・間野由利子 編集・編集部
2023年9月20日
ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社
メディカル カンパニー
国立循環器病研究センター内に心臓カテーテルアブレーション治療の専用トレーニング施設を開設、本格稼働開始 ・国内外医師へのトレーニングプログラム提供で、医療技術の底上げ、国内外の医療の均てん化へ・心房細動のみならず、頻脈性不整脈まで対象とする製品力が評価され、開設が決定
ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 メディカル カンパニー(本社所在地:東京都千代田区、代表取締役プレジデント:玉井 孝直、以下「ジョンソン・エンド・ジョンソン」)は、国立循環器病研究センター(所在地:大阪府吹田市)内に、製品の安全・適正使用を目的として、不整脈診断・治療機器モジュール「バイオセンスCARTO 3※1」を使用して行うカテーテルアブレーション治療※2専用トレーニング施設「イノベーティブ ラーニング センター」を2023年4 月に開設いたしました。また、国内外の若手医師を対象としたトレーニングプログラムを本施設で9月から順次提供いたします。さらに、国立循環器病研究センターと共同で実施するトレーニングプログラムの展開も視野に入れ、今後も超高齢社会で年々増加傾向にある不整脈の一種、心房細動におけるカテーテルアブレーション治療のさらなる発展と、グローバル視点での医療の均てん化に寄与して
...moreまいります。
「イノベーティブ ラーニング センター」
「イノベーティブ ラーニング センター」の開設により、ジョンソン・エンド・ジョンソンのリアルとデジタルを融合した豊富なトレーニングプログラムが、全国の医師の方々に対していつでも提供可能となります。また、施設を常設にしたことで、時期を選ばない体系的な年間トレーニング計画の設計が可能となります。今後は患者ケアや手術手技など臨床的な内容に特化した国立循環器病研究センターの若手教育ノウハウと、当社のトレーニングを掛け合わせ、より質・効果が高い、安全・適正使用のためのプログラムの提供を目指します。
トレーニングプログラムの一環として、カテーテル操作をテーマにした医療従事者向けのWEB講演会を定期的に開催いたします(第1回目は9月21日)。また、アジア太平洋地域の医師を対象としたカテーテルアブレーションに関する手技見学の定期プログラムなども企画しており、「イノベーティブ ラーニング センター」を起点に、国内外にカテーテルアブレーションの安全・適正使用に関する知見を発信、提供してまいります。
<「イノベーティブ ラーニング センター」で提供するプログラム特長と詳細>
・若手医師向け:新たな常設トレーニング施設の開設によって、より多くの医療従事者の手技習得ニーズへの対応が可能。
・教育者向け:全国各地から集まる不整脈専門医師へ教育者向けトレーニングを行うことによって、日本全国の履修済みの医師による若手医師育成が可能となり、医療技術の底上げが期待できる。
・海外医師向け:国立循環器病研究センターへの来訪医師に対しても、常時製品トレーニングを提供可能。
■当社と国立循環器病研究センターとのコラボレーションの背景
この度のプログラム対象である不整脈の一種、心房細動の患者数は、高齢化に伴い年々増加傾向にあり、日本における患者数は、2020年で約97万人、2050年では約103万人と総人口の約1.1%を占めるまでになると予測されています1)。一方で、国内の循環器専門医15,205人2)に対して、不整脈専門医は1,235人3)と少ないにもかかわらず、根治的治療を目指せるカテーテルアブレーションの治療ニーズは年々高まっており、技術を習得した医療人材の育成と教育環境の構築は急務だと考えられます。
当社では、医療機器製品やソリューション提供に加え、医療従事者の皆さまに安全かつ適正に製品をご使用いただけるよう、国内3カ所の当社トレーニング施設「ジョンソン・エンド・ジョンソン インスティテュート」を中心に、各地で30年以上にわたり、製品の安全・適正使用のための製品トレーニングを提供してきました。より高度化し、先端的なテクノロジーを搭載する当社の医療製品を、医療従事者に安全・適正に使用いただくためには、さらなる設備および機会の拡大が必要とされています。
国立循環器病研究センターは、海外の医師を含む若手医師を対象とした循環器領域の教育プログラムを40年以上展開しており、プログラム履修後の医師は各地の地域病院でリーダーとなり活躍するなど、優秀な医療人材を数多く輩出している日本有数の教育機関です。当社が提供する「バイオセンスCARTO 3」は、心房細動だけでなく頻脈性不整脈をトータルで治療できる汎用性の高さを評価いただき、今後のより力強い教育の推進力としての期待から、当社がトレーニング室を開設することを快諾いただきました。
■ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 メディカル カンパニー エデュケーション ディレクター 古屋有紀 コメント
当社はこれまで、当社製品を医療従事者に安全・適正に使用いただくためのトレーニング設備や機会の拡充、独自のトレーニング機材の開発などに業界に先駆けて精力的に取り組んでまいりました。医療機器がその力を発揮するためには、それを扱う医療従事者の技術や知識が必須であり、その高度な技術を習熟いただくためには、当社のテクノロジーやソリューションと、医療従事者間の手技の伝達という両輪が必要です。今回の国立循環器病研究センターでのトレーニング室開設によって、今後、当社のトレーニングノウハウと、同センターの臨床の知見を、より効果的なプログラムとして、国内外のより多くの医療従事者にご提供できるようになることを目指してまいります。
ジョンソン・エンド・ジョンソン メディカル カンパニーは、メドテックのリーディング企業として、そして医療従事者に信頼されるパートナーとして、超高齢社会の医療ニーズに革新的な製品・ソリューションで応え、医療の質の向上に貢献し、日本の医療の未来を形作ることを目指してまいります。
※1:「バイオセンスCARTO 3」(販売名:バイオセンスCARTO 3、医療機器承認番号:22200BZX00741000)は、当社のバイオセンス ウェブスター事業部が製造販売している医療機器で、心臓内の電気⽣理学的情報と3次元の解剖学的情報をシステム上でリアルタイムに統合した3Dマッピング画像を⽣成し、頻脈性不整脈の診断から治療までをサポートします。また、当社が提供する最新のモジュールのインストールや、診断用・治療用ツールの導⼊で、最新のマッピングテクノロジーを使⽤することができます。
※2:カテーテルアブレーション治療は、カテーテルという細い管を血管経由で心臓に挿入し、不整脈の原因となっている異常部位を焼灼(しょうしゃく)することで、心臓の動きを正常に戻す治療法。
<参考文献>
1. Inoue H, et al. Int J Cardiol. 2009 Oct 2;137(2):102-7.
2. 一般社団法人日本循環器学会 会員名簿・専門医名簿・心不全療養指導士名簿参照(2021年8月時点).
3. 一般社団法人日本不整脈心電学会 専門医名簿参照(2023年7月時点)
【ジョンソン・エンド・ジョンソン メディカル カンパニーについて】
ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 メディカル カンパニーは、メドテックのリーディング企業として、医療・ヘルスケア領域における多様な専門性、価値あるテクノロジー、人への情熱を最大限活かして、医療の将来を変革し、人々がその人にとって最もよい人生を送れるよう取り組んでいます。1世紀以上にわたり、私たちはサイエンスに基づく革新的なイノベーションの力で、アンメットニーズに応え、ヘルスケアを再構想してきました。私たちは、これからも、外科手術一般、整形外科、循環器科の領域において、人々の命を救うために、よりスマートで、低侵襲で、個別化されたヘルスケアソリューションの未来をリードしていきます。
<ジョンソン・エンド・ジョンソンについて>
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