離婚の道は一日にして成らず!ジワジワと浮気夫を追いつめる100日の軌跡。「不倫するプリン!?(ダジャレか)」「ゆる絵なのに…えげつないし泣ける…」とInstagramで話題! 各ママ向けメディアでも紹介・拡散された衝撃作が待望の書籍化。『マンガでわかる 離婚まで100日のプリン 決別or再構築、どうしよう?』(著者・きなこす、コラム解説・伊東有理子/KADOKAWA)より一部をご紹介します。
株式会社グレイスは、運営する「グリーンジョブのエコリク®」にて、2025年7月15日にコラムを更新しましたのでご連絡いたします。
アメリカのアトリウム・ヘルス(Atrium Health)およびノースダコタ睡眠センター(North Dakota Center for Sleep)で行われた最新の研究によって、「就寝前の性行為やオーガズムが、慢性的な不眠症の改善において睡眠薬に匹敵する、あるいはそれを上回る効果を持つ可能性がある」ことが明らかになりました。
研究では参加者の約75%が、性行為後の夜に「睡眠の質が良くなった」と答え、64%が「睡眠薬よりも効果があるか、少なくとも同程度だった」と評価しています。
古くから映画や小説などで描かれてきた「性行為の後は眠りやすい」という言い伝えが、ついに科学的な裏付けを得ることになったのです。
しかし、なぜ性行為に睡眠を促す作用があるのでしょうか?
研究内容の詳細は『SLEEP』にて発表されました。
目次
俗説から科学へ:「セックスは睡眠に良い」の真相を探る性行為がもたらす睡眠改善効果、驚きの数字が明らかになぜ性行為は睡眠薬に勝ったのか?
俗説から科学へ:「セックスは睡眠に良い」の真相を探る
俗説から科学へ:「セックスは睡眠に良い」の真相を探る / Credit:Canva
ベッドに入ってもなかなか眠れない夜を経験したことはありませんか?
時計の針を見つめながら、「あと何時間しか眠れない」と焦れば焦るほど目が冴えてしまう——そんな悩みを抱えている人は少なくありません
...more。
実際、これまでの研究では成人の約10%が慢性的な不眠症を抱え、加えて約20%が断続的に不眠の症状を経験しているとされています。
不眠が続くと、日中の眠気や疲れを引き起こすだけでなく、仕事や勉強に集中できなくなり、精神的なストレスや不安を悪化させることもあります。
さらに慢性化すると、うつ病や不安障害などのメンタルヘルスの問題にもつながりかねません。
だからこそ、不眠症をどうやって改善するかは、多くの人にとって切実な問題になっています。
そんな不眠症の治療として、最も一般的に使われているのは睡眠薬です。
しかし、睡眠薬には依存性があったり、長期間飲み続けると副作用のリスクが増えたりするという問題があります。
最近の研究でも、睡眠薬を長期にわたって服用すると身体的・精神的な依存を引き起こす可能性が指摘されています。
そのため、最近では睡眠薬に頼らず、もっと自然な方法で睡眠の質を高めたいと考える人が増えています。
具体的には、就寝前にハーブティーを飲んだり、ストレッチや瞑想をしたりといった、さまざまな工夫を試みている人も多いでしょう。
そこで注目されたのが性行為です。
「性的な行為をした後はよく眠れる」という話を耳にしたことはないでしょうか?
映画やドラマ、小説の中でも、セックスをした後に登場人物が心地よく眠りに落ちるという描写は珍しくありません。
コラム:動物も交尾の後に眠くなる
「セックスのあとに眠くなる」という現象は、実は動物の世界では先行して確認されています。ラットやマウスなどのげっ歯類、さらには一部のサルやボノボなどの霊長類では、交尾後にメスが身体を横にして動きを止める、あるいは眠りやすくなるという行動がよく観察されます。これは生物学の世界で「交尾後の休息行動(Post-copulatory immobility)」と呼ばれる現象です。一見すると、単に疲れたから、あるいはリラックスしたから休息しているようにも見えますが、実は生物学の分野では以前から「精液が体外に流れ落ちるのを防ぎ、妊娠の確率を高めるため」という仮説が真剣に議論されています。つまり、交尾の直後にメスが体を横にすることで、重力によって精液が流出することを防ぎ、精子を膣内にできるだけ長く保持して受精の可能性を高めているのではないかという考え方です。アメリカの心理学者ドナルド・デュースベリー(Donald A. Dewsbury)は、1982年に発表した研究のなかで、ラットやマウスといったげっ歯類のメスにおける交尾後の休息行動が、精液を膣内に保持する効果を持ち、妊娠成功率を高める可能性を指摘しています(Dewsbury, 1982)。また、イギリスの研究者ロビン・ベイカー(Robin Baker)とマーク・ベリス(Mark Bellis)は、1995年に出版した著書『Human Sperm Competition』の中で、人間を含む哺乳類において、交尾後に特定の姿勢をとることが精液を膣内により長く保持する可能性について詳しく検討しています(Baker & Bellis, 1995)。では、人間の場合はどうでしょうか? 人間においても、性行為の後に女性がしばらく横になった姿勢を取ることが妊娠成功率をわずかに高める可能性については、一部の研究で示唆されています。ただ、人間は文化的・社会的な要素が強く影響しているため、明確な効果を実証するのは容易ではありません。
しかし、意外なことに、これまでこうした「セックスと睡眠の関係」を科学的に本格的に調べた研究はほとんどありませんでした。
つまり、この身近な現象が単なる俗説なのか、本当に科学的根拠のある現象なのか、まだよくわかっていなかったのです。
そこで今回の研究チームは、この長年の「常識」をきちんと科学的に検証することにしました。
もし本当に性行為が睡眠の改善に効果があるのなら、それは睡眠薬に頼らない新しい治療法として有効かもしれません。
性行為によって本当に睡眠は改善するのか?
そしてもし改善するとすれば、その効果は睡眠薬と比べても劣らない、あるいはそれ以上に優れているのでしょうか?
性行為がもたらす睡眠改善効果、驚きの数字が明らかに
性行為がもたらす睡眠改善効果、驚きの数字が明らかに / Credit:Canva
性行為によって本当に睡眠は改善するのでしょうか?
もし改善するとすれば、その効果は睡眠薬と比べても劣らない、あるいはそれ以上に優れているのでしょうか?
この疑問に対する答えを得るため、研究者たちはまず、実際に不眠に悩む人々を対象にアンケート調査を行うことにしました。
研究チームは、小規模な予備調査として25歳から49歳までの成人男女53人を対象にオンラインでアンケートを実施しました。
参加者のうち66%は、過去に不眠を改善する目的で睡眠薬を使用した経験を持つ人たちでした。
つまり、睡眠の問題をよく理解し、睡眠薬の効果も知っている人々を中心に調査を進めたのです。
アンケートの内容はシンプルで、参加者には普段の睡眠の質や睡眠薬の使用状況に関する質問のほか、「就寝前に性的な活動(オーガズムを伴う行為)をした夜の睡眠の状態」について詳しく答えてもらいました。
具体的には、「性行為のあとの夜は、普段よりも眠りやすかったか」「睡眠薬を使ったときの睡眠と比べてどちらの方が効果的だったか」など、性行為と睡眠薬の両方を経験しているからこそ比較できるような内容です。
その結果、非常に興味深い事実が浮かび上がりました。
なんと参加者の約75%が、「就寝前に性行為(特にオーガズムに至った場合)を行うと、いつもより眠りやすくなった」と回答したのです。
これはつまり、調査に協力した4人のうち3人が、性行為を睡眠の質を改善する有効な方法として感じていたことになります。
さらに興味深かったのは、睡眠薬と性行為を比較した結果です。
睡眠薬と性行為を比べた場合、「睡眠薬は性行為と同じくらい、または性行為ほどの効果がなかった」と感じた人が64%に達しました。
つまり多くの人は、睡眠薬を服用したときよりも性行為を行った夜の方が睡眠の質が良いと実感していたのです。
また参加者たちは、性行為後の睡眠について具体的な感想を寄せています。
多くの人が「夜中に目覚める回数が減った」「眠りが深くなった気がする」「翌朝の気分が良かった」など、睡眠の質そのものが改善したと報告しています。
ただし、この睡眠改善効果には重要な条件がありました。
それは性行為が「オーガズム(性的な絶頂)」に達した場合に限って、特に顕著だったということです。
オーガズムに至らなかった場合は、多くの人が睡眠に対する効果を感じなかったと答えています。
言い換えれば、睡眠改善効果のカギは性的快感のピークに達することであり、パートナーとの性交渉に限らず、マスターベーションなどであっても同じ結果が得られました。
しかし、一部の研究者は、パートナーとの性行為によるオーガズムの方が、ひとりで行う場合よりも睡眠に関わるホルモンの分泌が多く、より高いリラックス効果をもたらす可能性もあると指摘しています。
このあたりの詳細なメカニズムについては、さらなる研究...
もしも絶滅したネアンデルタール人の遺伝子を現代のマウスに組み込んだら、一体何が起きるのでしょうか?――そんなSFのような実験が現実に行わました。
日本の京都府立医科大学(KPUM)と京都工芸繊維大学(KIT)で行われた研究によって、ネアンデルタール人やデニソワ人などの絶滅した人類が持っていた遺伝子変異を現代のマウスに導入すると、骨格がネアンデルタール人風に変化することが明らかになりました。
研究では絶滅した古代人類の遺伝子を組み込まれたマウスたちは頭蓋骨が普通より大きくなり、肋骨の本数も増え背骨(腰椎)の数が減少するなどの変化が生じました。
この成果は、ネアンデルタール人の遺伝子の持つ風味が種を超えて反映されていることを示しており、私たちの体に今なお残るネアンデルタール人の遺伝子の意味を考え直す手がかりになりそうです。
私たちが今も持つ「絶滅人類の遺伝子」は、私たち自身にどのような影響を与えているのでしょうか?
研究内容の詳細は『Frontiers in Cell and Developmental Biology』にて発表されました。
目次
私たちのDNAに隠れた「ネアンデルタール遺伝子」の謎を解くネアンデルタール人の設計図でマウスに意外な変化現代マウスの骨格が「ネアンデルタール風」に変化した理由
私たちのDNAに隠れた「ネアンデルタール遺伝子」の謎を解く
私たちのDNAに
...more隠れた「ネアンデルタール遺伝子」の謎を解く / Credit:Canva
ネアンデルタール人と聞くと、博物館で見た骨格や、どこか古くて頑丈な印象を抱く人も多いのではないでしょうか。
実際、19世紀にドイツで初めてネアンデルタール渓谷で発見されたネアンデルタール人の化石は、がっしりとした体つきや独特な頭の形をしていて、人々の想像力をかき立ててきました。
私たち現代人(ホモ・サピエンス)の祖先は、約6万年前にアフリカから旅立ち、ユーラシア大陸でネアンデルタール人やデニソワ人という別の人類たちと出会い、交雑したことが分かっています。
そして驚くべきことに、そのとき受け継いだ彼らの遺伝子の一部は、今も私たちのDNAの中に残っているのです。
現在、ヨーロッパやアジアをはじめとするアフリカ系以外の人類のDNAには、約1〜4%ほどネアンデルタール人から受け継いだ部分が含まれています。
また、メラネシア地域の人々に限っては、デニソワ人という別の絶滅人類から約6%もの遺伝子を受け継いでいることがわかっています。
しかし、このような絶滅人類から受け継いだDNAが、具体的に現代人にどんな影響を与えているのかは、まだまだ謎に包まれています。
最近では、多くの研究者が「私たち現代人と、絶滅したネアンデルタール人やデニソワ人の体つきの違いは、ゲノムのどの部分の差異によって生じたのか?」という問題に興味を持ち、研究を進めています。
これまでの進化研究の世界では、生き物の体の形を変えるのは、主に「遺伝子のスイッチ」にあたる「調節領域」と呼ばれるDNAの変化だと考えられてきました。
これに対して、遺伝子がタンパク質そのものの設計図になっている「コード領域」の変化は、タンパク質の働きを壊してしまい、体に重大な異常や病気を引き起こすため、進化にはあまり役立たないとされてきました。
ところが最近、この考え方が見直され始めています。
タンパク質自体がわずかに変化したとしても、それによって新しい機能が生まれ、体の形にも小さくない影響を及ぼす可能性があることがわかってきたのです。
今回研究チームが注目した「GLI3(グリ・スリー)」というタンパク質は、生き物が母親の胎内で育つとき、骨や臓器の正しい形を作り上げる重要な役割を持っています。
興味深いことに、ネアンデルタール人とデニソワ人では、このGLI3タンパク質の1537番目のアミノ酸が、現代人とは異なる種類のアミノ酸に変わっていました。
具体的には、現代人が持つ「アルギニン(R)」というアミノ酸が、「システイン(C)」という別のアミノ酸に置き換わっています。
たった一箇所のアミノ酸の変化ですが、GLI3タンパク質が働くときに微妙な影響を与える可能性があります。
しかも、このネアンデルタール人とデニソワ人が持っていた「GLI3 R1537C」と呼ばれる変異は、現代の私たちのDNAにもまだ残っています。
そうなると気になるのは、この小さな変異がどのように体の形を変えるのかということです。
この疑問を解くため、研究チームは具体的な実験を行いました。
では実際に、このネアンデルタール型GLI3変異が体の形づくりに与える影響とは、一体どのようなものだったのでしょうか?
ネアンデルタール人の設計図でマウスに意外な変化
ネアンデルタール人の設計図でマウスに意外な変化 / Credit:Canva
このネアンデルタール型GLI3変異は、実際に体の形づくりにどんな影響を与えるのでしょうか?
答えを得るため研究者たちはまず、ネアンデルタール人とデニソワ人が持っていたGLI3変異(GLI3 R1537C)が細胞の働きにどんな影響を与えるかを調べることにしました。
そのためにヒトの細胞の一種であるHEK293Tという培養細胞を使い、ネアンデルタール人型のGLI3タンパク質を作り出しました。
GLI3は細胞内で他の遺伝子のスイッチをオン・オフし、骨や臓器の形成に重要な役割を果たしています。
実験の結果、このネアンデルタール型GLI3タンパク質は、基本的な働き(発生過程に関わる重要なシグナルの伝達機能)を失うことなく、正常に機能していました。
つまり、この変異は、遺伝子が突然変異しても必ずしも致命的な問題や病気を引き起こさない場合があることを示しているのです。
一方で、興味深い結果も得られました。
ネアンデルタール型GLI3タンパク質は、細胞の中で働く他の遺伝子の活性を微妙に変えてしまったのです。
特に影響を受けたのは、細胞の成長に関わる遺伝子や、骨の形成に必要な遺伝子、さらに染色体を作り出すタンパク質を作る遺伝子でした。
ほんのわずかなタンパク質の変化が、細胞内の遺伝子たちの「合奏」のバランスを小さく乱した、と言えるでしょう。
では、実際に生きた動物の体内でこの変異を起こすと何が起きるのでしょうか?
研究チームは遺伝子編集技術(クリスパー/CRISPR)を使い、マウスのGLI3遺伝子をネアンデルタール人型の変異(マウスではR1540Cに相当)に書き換えたマウスを作成しました。
生まれてきたマウスは、一見すると普通のマウスとまったく変わらず、健康的に成長していました。
しかし、マウスの骨格を詳しく調べると、はっきりとした「ネアンデルタール風」の変化が現れていたのです。
まず目についたのは頭蓋骨の変化でした。
頭蓋骨が大きく変化しているのがわかる / 左側が普通のマウスで右側がネアンデルタール人の遺伝子を組み込まれたマウスの頭蓋骨/Credit:A Neanderthal/Denisovan GLI3 variant contributes to anatomical variations in mice
ネアンデルタール人型の遺伝子を持ったマウスは通常のマウスより頭蓋骨が大きく、丸みを帯びた形状になりました。
また、胸を囲む肋骨にも変化が現れました。
通常のマウスは13対の肋骨を持つところが、このマウスでは14対の肋骨を持つ個体が確認されました。
肋骨の形もやや湾曲しており、胴体全体の形にも微妙な違いが見られました。
さらに腰の骨(腰椎)の数も通常は6個あるところが、このマウスでは5個に減少していたのです。
このような頭蓋骨の形や胴体の特徴は、これまで研究者が化石から明らかにしてきたネアンデルタール人の特徴とよく似ています。
ネアンデルタール人は現代の人類に比べて丸みのある頭や、深くて広い胸を持っていました。
つまり、今回のGLI3遺伝子の変異を持ったマウスは、わずかに「ネアンデルタール人らしさ」が体に現れたと考えられます。
こうした骨格の変化がありながらも、このマウスたちは深刻な病気や異常を示しませんでした。
通常、GLI3遺伝子が完全に機能を失った場合は指が余計に生えるなど深刻な奇形が起きますが、この小さなアミノ酸変異では、そうした重大な問題は起こりませんでした。
つまり、このネアンデルタール型のGLI3変異は、骨格の成長バランスをわずかに調整しつつも、体全体の健康を損なわない範囲で影響を与えたと言えます。
これは進化の観点からも重要なポイントです。
体の構造に影響を及ぼす遺伝子変異が致命的な問題を引き起...
*料理コラムニスト 山本ゆりさんのブログ(2025-07-04)からの転載になります。View Entire Post ›