王将戦七番勝負に続いて、藤井聡太名人と永瀬拓矢九段が激突した第83期名人戦七番勝負。ホテル椿山荘東京(東京都文京区)での第1局は、増田康宏八段が見せた作戦を藤井名人が採用する意外な立ち上がりから大激戦に。中盤でリードを奪った藤井名人が着実にリードを広げ、最後は詰め将棋選手権を制した本領を見せて華や
2025年7月3日に発売された『将棋世界2025年8月号』(発行=日本将棋連盟、販売=マイナビ出版)では、ヒューリック杯第96期棋聖戦五番勝負第1局の山本博志五段による観戦記「水のように、鏡のように」を掲載しています。将棋の内容を詳細に解説しているのはもちろん、挑戦者の杉本和陽六段と同じ振り飛車党ならではの想いが鮮明に描かれていて、一編の小説を読むかのごとく、お楽しみいただける記事となっています。本稿では、この記事より、一部を抜粋して、お送りいたします。
第83期A級順位戦最終局前に降級が決まった△稲葉陽八段(対局時2勝6敗)。最終9回戦▲中村太地八段(同4勝4敗)戦では、力戦のじっくりした展開から夕食休憩後に抜け出し、中村八段の追い込みを振り切った。勝っても負けても次期の順位が変わらなくて次期につながる大きな1勝を挙げた対局を、椎名龍一さんの観戦