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都心で投資用ワンルームマンションを所有している人の中には、「今売れば利益が出そうだ」「値下がりしないうちに売りたい」と考えて売却を検討している方もいらっしゃるのではないでしょうか。
売却をする際には不動産会社に相談をして話を進めると思いますが、相談する際には注意が必要です。売却の方法は1種類だけではありませんし、仲介する不動産会社によって査定価格が違ってくるからです。
今回は、投資用ワンルームマンションの売却をより効率的に行っていただけるように、ワンルームマンションの価格動向や価格の試算の仕方を確認した上で、投資用ワンルームマンションを売却する際に知っておきたいことを7つ解説したいと思います。
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目次
投資用ワンルームマンション価格推移
投資用ワンルームマンションの売却価格の試算の方法
2-1.収益還元法の価格の算出の仕方
2-2.原価法の価格の算出の仕方
2-3.取引事例法の価格の算出の仕方
投資用ワンルームマンションを売却する際に知っておきたい7つのこと
3-1.売却の際の査定は複数の不動産会社にしてもらう
3-2.仲介で売却する際のメリットとデメリット
3-3.買取で売却する際のメリットとデメリット
3-4.マンション購入時の出口戦略と購入後の工夫
3-5.複数社に査定を依頼するには不動産一括査定サイトが便利
3-6.売却の際にかか
...moreる税金
3-7.ローンの残債と売却益の差額に注意
投資用ワンルームマンションの売り時・売却タイミング
まとめ
1.投資用ワンルームマンション価格推移
まずはワンルームマンションの価格推移がどのようになっているのかを見てみましょう。以下のグラフは公益財団法人東日本不動産流通機構が発表している、首都圏の中古マンション2011年~2021年における成約価格の推移です。調査対象のマンションには実需のマンションも入っていますからワンルームだけの価格ではありませんが、推移と坪単価が参考となります。
※画像引用:公益財団法人東日本不動産流通機構「首都圏不動産流通市場の動向(2021年)」
このグラフから、中古マンションの成約価格は2011年から2021年の10年間で約1,000万円程度上がったことがわかります。また、東日本不動産流通機構によると1㎡単価も上昇傾向にあることや、成約物件の築年数も増加傾向にあることから、中古マンションを良い条件で売却しやすい市況感であると言えるでしょう。
2 投資用ワンルームマンションの売却価格の試算の方法
売却価格を査定する方法は簡易査定と訪問査定の2種類あります。簡易査定は机上で試算する方法で、インターネットで査定を申し込んだ場合など、検討段階でいくらくらいになるのかを試算したい場合に使われます。その後、本格的に売却を考える段階で訪問査定が行われ、現地の立地や物件の状態を見る査定の仕方になります。
簡易査定の段階で使われる価格の算出法は収益還元法、原価法、取引事例法の3種類があります。それぞれの算出方法を見てみましょう。なお、今回は詳しい計算式は割愛します。
2-1.収益還元法の価格の算出の仕方
収益還元法とは不動産が将来どれくらいの収益を出すのかを算出して価格を決める方法です。利回りと家賃収入から物件価格を算出する直接還元法と、将来得られる利益と将来の物件価格から現在の物件価格を割り出すDCF法があります。ここでは計算式は割愛しますが、収益をもとに物件価格を割り出す方法があるということを知っておきましょう。
2-2.原価法の価格の算出の仕方
原価法とは売却したい不動産をもう一度建築した場合にいくらかかるか(再調達額)をもとに物件の価格を算出する方法です。再調達額に物件の耐用年数から築年数を引いた残存年数などを勘案し割り出します。この計算で算出された価格を積算価格と言い、金融機関で不動産の担保価値を算出する際などに利用されます。
2-3.取引事例法の価格の算出の仕方
売却する不動産と条件が近い不動産の取引事例をもとに価格を算出する方法です。条件が近い不動産の成約事例から坪単価を割り出し、それを売却する不動産の広さに換算し算出します。取引事例法は、主には収益性を検証しにくい実需向け(居住用)の物件の売却の際に使われる方法です。
売却価格はこのように3種類の決め方があります。ただし、これらの方法で試算された査定価格で売却されるわけではありません。算出された価格に、駅からの距離や日当たりの状態など、具体的な物件の状態も計算に加えて価格を決定します。また、不動産は個別の取引になるため、売り主と買い主の間の交渉で、さらに上下する可能性があります。
3.投資用ワンルームマンションを売却する際に知っておきたい7つのこと
ここまでの流れで、中古マンションの価格が上がっていることと、価格の決め方には3種類あることがわかりました。次に実際に売却をする時の流れと、売却する際に知っておきたいことを解説いたします。
3-1.売却の際の査定は複数の不動産会社にしてもらう
価格を決める方法のところで触れましたが、売却価格の決め方は複数あり、更に個別の取引になるため、不動産会社によって査定価格が違ってきます。不動産会社1社だけに査定を依頼することは、その価格が本当に見合った価格かどうかの判断ができません。査定を依頼する場合は複数社に依頼することが重要になります。
また、全国に店舗を持つ大手の不動産会社と地場に根差した中小の不動産会社かによって得意とする領域が異なります。大手不動産会社は豊富な取引データに基づいた売却ノウハウや厳格なコンプライアンス体制に期待が持てる一方、地場に根差した中小企業はそのエリアの特性に特化して、独自の顧客ネットワークを構築していることがあります。
大手不動産会社へ不動産査定を依頼する際は、例えば三井グループの三井不動産リアルティが運営する「三井のリハウス」や、年間25,000件以上の仲介実績がある東急不動産ホールディングスの「東急リバブル」などがあります。無料で査定が依頼できるため、気軽に利用検討されてみると良いでしょう。
一方、中小企業へ不動産査定を依頼する際は、各社が得意とする物件の種別についても詳しく見ておくと良いでしょう。投資用ワンルームマンションは収益物件であり、居住用物件の取り扱いしかない企業では、査定のノウハウや取引実績に乏しい可能性があります。エリアごとに各社それぞれに問い合わせてみるか、不動産一括査定サイトを活用する方法があります。
3-2.仲介で売却する際のメリットとデメリット
査定後の売却方法には仲介と買取の2種類あり、それぞれにメリットとデメリットがあります。どちらの方法で売却をするのかを確認して取り組むことが大切です。以下は仲介と買取で売却する場合のメリットとデメリットの比較表です。
比較項目
仲介
買取
買い主
主に個人
不動産会社
価格帯
高い
安い(仲介の7割~9割程度)
売却までの時間
長期(3ヶ月~6ヶ月)
短期
契約不適合責任
有り
無し
リフォーム代
有り
無し
仲介手数料
有り
無し
秘匿性
無し
有り
仲介でワンルームマンションを売却するメリット
仲介で売却する際のメリットは、市場の相場価格か、あるいは相場より高い価格で売却できる可能性があるという点です。通常、不動産会社が売却する広告を出し募集をし、買主を募るという流れになります。売却までの時間がかかっても問題がない場合や、需要が見込みやすいマンションである場合は、高い価格のまま募集することができます。
また、募集中でも周りの相場を見て、まだ高くても売れそうであれば価格を上げたり、割高感があれば価格を下げるなどして調整することも可能です。買主の意向も取り入れながら売買の交渉を行うため、その時の相場で価格が決まる可能性が高いと言えます。
仲介でワンルームマンションを売却するデメリット
不動産会社は色々なところに告知を出して買い主を募集しますが、すぐに買い手がつかないことがあります。仲介での売却にはいつ買主が現れるかわからない、という点がデメリットと言えるでしょう。長期間かかる可能性も考慮して売却の計画を立てることになります。
また、仲介では買い主、売り主ともに個人になります。この場合、売り主は契約不適合責任を負わなければなりません。契約不適合責任とは、売買契約のあとで契約書に明記されていない欠陥(排水管の詰まりや、建物の腐り)などが発見された場合、仮に売り主が知らなったとしても指摘された場合に負う民法上の責任のことです。
ただし、取引慣例上では...
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