鹿児島県内では梅雨が明け、最高気温が30度以上の真夏日が続く。気温や湿度が上がるこの時期に、気を付けたいのが熱中症だ。屋外だけでなく室内でも発症し、6月下旬には南九州市の80代女性が熱中症疑いで死亡した。暑さを避け、身を守るにはどうすればいいか。鹿児島大学病院救命救急センターの新山修平センター長(58)に日頃からできる対策を聞いた。
2025年7月10日
大阪医科薬科大学病院
2025年7月22日(火) 大阪医科薬科大学病院新本館グランドオープン
全ての利用者にとって「温かい病院」を目指す 国内病院初「対話型鑑賞デジタルアートミュージアム」や
ホスピタルアートも設置 ICT活用・DX推進による安全・効果・効率化
本館1階 シンボルツリーが出迎えるエントランス
大阪医科薬科大学病院(所在地/大阪府高槻市)は、2025年7月22日(火)に、“Super Smart Hospital(スーパースマートホスピタル)”をコンセプトとした病院新本館をグランドオープンいたします。この新本館は、ICT活用とDX推進によるスマート医療、およびバイオフィリアの考えのもとで癒しの空間を提供することで、患者さん、ご家族、医療従事者、学生をはじめとする全ての利用者にとって「温かい病院」を目指します。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大時には、病院の現場では面会制限や外来抑制、マスク着用の徹底などが行われ、医療者と患者さんの関係にも大きな変化が起きました。とりわけ感染症対応の中核拠点となった大学病院においては、医療者と患者さんの間の物理的・心理的距離は拡大し、そのつながりも希薄化しました。
新本館は、二つの観点から設計されています。
一つは、
...moreICT活用・DX推進による安全・効果・効率化です。外来患者さん向けには、診療受付や待ち時間のストレスを軽減するシステム「ホスピジョン」を、入院患者さんには安全・快適を叶える「非接触RFID3点認証」「ICチップで管理する採血」などを導入しています。
そしてもう一つは、患者さんが温かみを感じられる医療です。外来では、入院の手続き・相談・予約などが1カ所で行える「患者サポートエリア」や、「臓器・疾患別ユニット外来」も導入しました。また、新本館には、患者さんに「癒しの空間」を提供するために、自然との触れ合いを大切にした「バイオフィリア」の考え方とアートを融合した「ホスピタルアート」、病院では国内初の試みとなる「対話型鑑賞デジタルアートミュージアム」など、快適な院内環境を実現しています。
大阪医科薬科大学病院はこれからも、地域医療の要として担うべき役割を果たしながらも、医療者と患者さんの関係性を再構築するための「温かみのある病院」の実現をめざして参ります。
◆ICT活用・DX推進による安全・効果・効率化施策(一部)
<病棟>非接触のRFID患者3点認証
非接触の「RFID(※)リストバンド」を用いて、患者・薬剤(注射・点滴)・看護師の3点認証を行うシステムを導入。従来のバーコードを読み取る方法では、バーコードが布団に隠れていると読み取れないことがあったが、RFIDは隠れていても情報の確認が可能。夜間の薬剤投与時も患者さんを起こすことなく認証できる。
※RFID(Radio Frequency Identification) 電波を用いてICタグの情報を非接触で読み書きする自動認識技術
◆ ICT 活用・ DX 推進による安全・効果・効率化施策 (一部)
<外来>ICTを活用したスマート外来案内
スマートフォンアプリで診察案内
専用スマートフォンアプリで、前日に診察日をお知らせ。来院当日、診察受付完了後には待ち状況も確認でき、駐車場やカフェなどで待つこともできる。
セルフ到着確認システム
病院に到着したら、診察券を専用機で読み取らせると受付票が発行される。各診療科に置かれている受付機にて、受付票を読み取れば診察受付が完了。
外来患者誘導システム
誘導表示は随時更新され、待ち時間のストレスが軽減。
◆患者さんが温かみを感じられる医療(一部)
<外来>臓器・疾患別ユニット外来
たとえば消化器系の病気なら、消化器内科と消化器外科を同じフロアで連続的に受診できる。
<2階>消化器ユニット 一般・消化器・小児外科、消化器内科、放射線診断・IVR科
<3階>神経・疼痛ケアユニット 脳神経外科・脳血管内治療科、脳神経内科、麻酔科・ペインクリニック、緩和ケア、もの忘れ外来
<3階>循環器ユニット 循環器内科、心臓血管外科、小児心臓血管外科
<4階>皮膚・形成ユニット 皮膚科、形成外科
※すべての診療科がユニット化するものではありません。
1階 患者サポートエリア
入院手続きや相談などをワンストップで行える
4階 小児科プレイルーム
森を遊ぶように、鳥たちが待合室へ誘い、シンボルツリーが子どもを見守る
6階 小児科病棟
森に暮らす生き物に出会い、家族やスタッフとの会話のきっかけを生む
高槻をテーマとした「バイオフィリア」
上からロウバイ、サクラ、ウノハナが描かれる、ウノハナは「高槻市の花」
1階 国内初の対話型鑑賞
デジタルアートミュージアム
大型サイネージでは、岡山県倉敷市の大原美術館所蔵の美術作品を、ギリシア彫刻を模したアバターが案内。名画と対話しながら鑑賞できるアート体験は、国内病院では初めての試み。
※この取り組みは、大原美術館の協力により実現
◆施設概要
病院新本館の完成で、診療系建築工事が完了
【グランドオープン】2025年7月22日(火)
【階数】地下1階 地上12階
【病床数】894床(一般病棟:863 精神病床:31)
【延床面積】約54,400㎡(A棟:約28,300㎡+B棟:約26,100㎡)
特定機能病院/日本医療機能評価機構認定(機能種別版評価項目3rdG:ver.2.0)/エイズ治療拠点病院/災害拠点病院/大阪府地域周産期母子医療センター/救急病院(二次救急告示医療機関)/救急病院(三次救急告示医療機関)/地域がん診療連携拠点病院/地域がん診療連携拠点病院(担当医療圏:三島)/大阪府肝疾患診療連携拠点病院/がんゲノム医療連携病院/大阪府難病診療連携拠点病院/大阪府アレルギー疾患医療連携協力病院/大阪府小児中核病院/大阪府最重症合併症妊産婦受入医療機関/紹介受診重点医療機関/第一種協定指定医療機関
大阪医科薬科大学病院では、2027年の大学創立100周年に向け、大学病院全建て替え構想を推進。2016年に中央手術棟、2018年に関西BNCT共同医療センター、2022年に病院新本館A棟が竣工。このたび、病院新本館B棟が竣工し、診療系建築工事は完了。全建て替えは2031年に完了予定。
<2022年7月開院>
●救命救急ICUを備えた救命救急センターでは、重症患者に対する三次救急に対応。
●高画質なデジタルガンマカメラ装置を設置したRI検査をはじめ、20室の放射線画像検査室、22室の生理機能検査室など多種多様な設備を備え、精度の高い検査を実施。
●化学療法センターには、抗がん剤を自動で調合する「抗がん薬混合調整ロボット」を配備。北摂の山並みを眺めながら治療を受けることが可能。
●リハビリが早期離床に有効な循環器内科・脳神経外科の各病棟内には、リハビリテーション室を設置。
<2025年7月開院>
●臓器や疾患に関連する診療科をまとめ、同じエリアで受診できる「臓器・疾患別ユニット外来」。
●入院に関するすべての手続きを患者サポートエリアで完了。
●カフェやコンビニなどのサービス施設も充実。...
全国にある国立大学病院の昨年度の決算が、過去最大となる285億円の赤字になったとする調査結果を病院長で作る団体が明らかにしました。赤字の病院は全体の7割近くに上っていて、事業の継続が危ぶまれる状況だとしています。
「腰椎椎間板症慢性腰痛」と診断されたことを明かした、ボディービルダーとしても活躍する俳優の金子賢(48)が7日、インスタグラムを更新。自身の姿勢についてつづり、理解を求めた。 金子は5日の投稿で「あまりにも腰が痛く大学病院で診てもらいま…
糖質制限と聞くと、「ダイエットの一種」と思う人が多いかもしれません。
しかしデンマーク・オーフス大学病院(AUH)の最新研究では、炭水化物を控えることで「脳の血流が劇的に改善する」ことが明らかになりました。
日々の献立から「炭水化物」を減らすだけで、脳のパフォーマンスが高まり、神経の働きを助ける重要なタンパク質まで増えるというのです。
これはもはや減量テクニックではなく、脳の健康を守る“戦略的食事法”と呼べるかもしれません。
では、その仕組みとは一体どのようなものなのでしょうか?
研究の詳細は2025年4月2日付で医学雑誌『The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism』に掲載されています。
目次
炭水化物を減らす「ケトジェニック食」とは?たった3週間のケト食で脳血流が22%アップ
炭水化物を減らす「ケトジェニック食」とは?
通常の食事では、脳は主にブドウ糖(グルコース)をエネルギー源としています。
しかし炭水化物の摂取量が大幅に減ると、身体は「ケトーシス」と呼ばれる代謝状態に入り、肝臓が脂肪を分解して「ケトン体」という物質を生成します。
これらのケトン体は血液脳関門を通過し、代替エネルギー源として脳に供給されます。
こうした食事を「ケトジェニック食」と呼びます。
ケトジェニック食は具体的に、炭水化物の摂取を大幅に
...more減らし、代わりに脂肪を多く摂取するという食事法です。
これにより、体が糖の代わりに脂肪を燃やし、ケトン体という物質をつくって、これがブドウ糖の代わりに脳のエネルギー源として働くのです。
ケトーシス状態になることで、体は効率よく脂肪を分解し続け、血糖値の急上昇や急降下を避けることができます。
それにより、集中力や精神的な安定感が高まるともいわれています。
Credit: canva
では、どんなものを食べればケトーシスに入れるのでしょうか?
一般的に、ケトジェニック食のカロリー比は、脂肪が70~75%、タンパク質が20%、炭水化物が5~10%程度となっています。
このような食事によって、脂肪の酸化とケトン体の産生を促すことが狙いです。
例えば、ご飯やパン、麺類などの炭水化物は抜いてしまって、代わりに肉・魚・野菜、ナッツ類、チーズ、卵などを増やします。
またケトジェニック食では、砂糖を含むスナックやパン菓子なども完全に抜きます。
研究チームは今回、ケトジェニック食が脳の血流にどのような作用を与えるかを実験しました。
たった3週間のケト食で脳血流が22%アップ
対象となったのは、50〜70歳の認知機能に問題のない健康な成人11人。
彼らは3週間ずつ、通常のバランス食とケトジェニック食を体験し、その効果を比べられました。
各食事期間の終了時には、脳の血流をPETスキャンで測定し、同時に血液検査も実施されました。
研究結果は驚きの連続でした。
まず、ケトジェニック食を3週間続けた被験者は、血液中のケトン体の濃度が、通常食に比べて12倍以上に増加しました。
これはしっかりとケトーシスに入った証拠です。
そして、最も注目すべきは脳の血流量。
なんとケトジェニック食の期間中は、脳全体の血流が平均で22%も増加していたのです。
これは脳への酸素や栄養の供給がそれだけスムーズになっていたことを意味します。
さらに神経細胞の成長や可塑性(柔軟性)を促すタンパク質「BDNF(脳由来神経栄養因子)」の血中濃度も47%増加していました。
このタンパク質は、記憶力や学習能力を支える「脳の肥料」とも言われており、認知症の予防にも関係しています。
Credit: canva
健康な人にも脳機能改善の可能性
これまで、ケトジェニック食はアルツハイマー病や軽度認知障害の人に効果があるとされてきました。
しかし今回の研究では、まったく認知機能に問題のない健康な人においても、脳血流とBDNFが明確に増加することが確認されました。
つまり、ケトジェニック食は「病気の治療食」ではなく、むしろ「脳を最適化する食事法」としての可能性を秘めているのです。
この研究はまだ少人数で短期間の結果ですが、それでも「食事が脳にこれほど強く作用する」ことを改めて示した重要な報告です。
炭水化物を控え、脂質を主なエネルギー源とすることで、脳はより多くの血液を受け取り、より強く活性化される可能性があるのです。
もちろん、ケトジェニック食は万人向けではありません。
医師の監修なく無理に実施することで何らかの問題が起きる可能性もあり、持病や体質によっては合わない人もいます。
しかし脳の健康維持や集中力の向上を目指す人にとっては、選択肢の一つとして注目に値する食事法といえるでしょう。
全ての画像を見る参考文献Ketogenic diet raises brain blood flow by 22% and BDNF by 47% in new studyhttps://www.psypost.org/ketogenic-diet-raises-brain-blood-flow-by-22-and-bdnf-by-47-in-new-study/元論文A 3-Week Ketogenic Diet Increases Global Cerebral Blood Flow and Brain-Derived Neurotrophic Factorhttps://doi.org/10.1210/clinem/dgaf207ライター千野 真吾: 生物学に興味のあるWebライター。普段は読書をするのが趣味で、休みの日には野鳥や動物の写真を撮っています。編集者ナゾロジー 編集部...