洗えるスケール
左上からKW-321-WH、KW-221-GY、KW-302-PK、KW-202-BE
健康総合企業の株式会社タニタ(東京都板橋区、代表取締役社長・谷田千里)は、発売から20年以上にわたり多くのユーザーに支持されている家庭向け防水型クッキングスケールの主要ラインアップを刷新し、「洗えるスケール」シリーズのデジタルクッキングスケールの新商品4機種を1月23日に発売します。まる洗いが可能な防じん・防水機能を備え、手入れのしやすさを追求するとともにインテリアになじむデザインが特徴。キッチン周りを清潔に保ちたいというニーズに対応します。0.1グラム単位※1ではかれる「微量モード」を搭載したフラッグシップモデル「KW-321」(最大計量3kg)、「KW-221」(最大計量2kg)と、1グラム単位ではかれるエントリーモデル「KW-302」(最大計量3kg)、「KW-202」(最大計量2kg)の4機種で、用途に合わせて選べるようにしました。価格はオープン。家電量販店や総合スーパー(GMS)、ホームセンターなどを中心に販売し、4機種合計で初年度9万台の販売を計画しています。
■「洗う」をより快適にし、インテリアとの調和を高めたデザイン
タニタでは2005年から家庭用の防水型クッキングスケールを販売しています。特許取得の独自構造により、本体内
...more部への粉じんの侵入を完全にシャットアウトするとともに、本体をまる洗いできる※2ことから、長年にわたって多くのユーザーに支持されています。2025年12月にタニタが実施した調査では、クッキングスケールを使うことがある人のうち5人に1人が「汚れてベタベタする・手入れしづらい」ことにストレスを感じていることが分かりました※3。新商品では防水機能に加えて手入れのしやすさを追求し、こうしたニーズに対応。凹凸の少ないスムーズな形状にすることで、洗いやすさと水分の拭き取りやすさ、乾きやすさを高めました。さらに、これまで本体外周部に露出していた防水用のシリコーンゴムパッキンを本体内部に組み込む構造とすることでデザイン性を向上した他、静電気による汚れの付着や経年劣化を防ぎます。マットな質感やニュアンスカラーを採用し、キッチン家電や調理小物、インテリアと調和するデザインにしました。表示部は大型液晶を採用して視認性を高めた他、電池残量を3段階で表示し、電池交換のタイミングを把握できるようにしました。
凹凸の少ないスムーズな形状
左からKW-321-GY、KW-302-BE
計量皿を取り外して手入れができる
■日々の料理からパンやお菓子作りまで、用途に合わせて選べるラインアップ
「KW-321」と「KW-221」は、0.1グラム単位※1ではかれる「微量モード」と水や牛乳の量をミリリットルで確認できる「mLモード」を搭載。お菓子やパン作りなどを楽しむ人に便利な機能を備えたフラッグシップモデルです。これらの機能を備えながら、本体のまる洗いに加えて一時的な水没にも耐えうる※2仕様としたことで、日常のあらゆる使用シーンでストレスフリーに使えます。一方、1グラム単位ではかれる「KW-302」と「KW-202」は、これから料理や新生活を始める人から日常的に料理をする人まで幅広く使えるエントリーモデルです。いずれもタニタのクッキングスケール独自の人気機能「すぐゼロ」「すぐピタ」※4を搭載しました。電源を入れてから約1秒でゼロ表示となりすぐにはかり始められ、食材などを計量皿に載せて1秒以内※5に重さを表示。「タイパ」を意識する現代人のスピーディーな調理をサポートします。この他、計量物を下ろした後でも約20秒間表示が固定されて値を確認できる「フリマモード(HOLDモード)」を搭載。フリマアプリで出品する際の荷物を計量するニーズに応えます。
タニタは1965年にクッキングスケールの製造・販売を開始しました。2014年にはJIS(日本産業規格)マークの認証※6を取得することで、生活者が安心して使える商品を提供しています。今回発売する4機種もJISの規格に定められた技術基準で製造し、厳格な検査を経て出荷する信頼性の高いスケールです。タニタのクッキングスケールは、精度や耐久性の高さから多くの生活者に支持されています。今後も精度と使い勝手、デザイン性などさまざまな面で工夫を施し、長く愛用される商品づくりに取り組んでいきます。
※1 「微量モード」における最小表示は、最大計量および計量値によって異なります。「KW-221」(最大計量2kg)は0~200gまで0.1g、200gを超え1,000gまで0.5g。「KW-321」(最大計量3kg)は0~300gまで0.1g、300gを超え1,500gまで0.5g。
※2 外部からの固形物や水の侵入に対してどれくらいの保護性能(防じん・防水性能)を持っているかを示す「防じん防水保護性能(IPコード)」を取得。機種によって取得している等級が異なります。「KW-302」「KW-202」はIP65(粉じんが内部に侵入するのを完全に防止するもの。あらゆる方向からの噴流水を受けても有害な影響がないもの)を、「KW-321」「KW-221」はIP65およびIP67(粉じんが内部に侵入するのを完全に防止するもの。水面から1mの深さに30分間水没させても、有害な影響をおよぼす水の浸入がないもの)をそれぞれ取得しています。
※3 インターネットリサーチにより、2025年12月5日-8日の4日間、週に1回以上自宅で料理をする全国の20~69歳の男女(1,000人)を対象に実施。そのうち、普段の料理やお菓子作り、パン作りでクッキングスケールを使うことがある734人を対象としています。
※4 「すぐゼロ」「すぐピタ」は株式会社タニタの日本国での登録商標です。
※5 使用状況や機種により表示されるまでにかかる時間は異なります。
※6 JIS B 7613では、体重計、体脂肪計、体組成計、クッキングスケール、ベビースケールといった家庭用はかりを対象とし、計量精度や耐久性などの基準を定めています。認証にあたっては第三者機関(一般財団法人日本品質保証機構、略称JQA)が、工場での製造や検査がJISに基づき実施されているかといった品質管理体制審査の他、対象商品をランダムにサンプリングしてJIS適合性試験を実施した上で認証されます。タニタのはかりはこのような厳格な検査体制の下で製造しており、商品ごとの計量範囲内において精度を保証するはかりです。
■洗えるスケール商品ページ
・KW-321、KW-221
https://www.tanita.co.jp/product/scaleforkitchen/24379/
・KW-302、KW-202
https://www.tanita.co.jp/product/scaleforkitchen/24378
...
宝島社は、「ハローキティ ふわふわファーチャームBOOK」を本日1月22日に発売する。価格は989円。
ポイント
・ 機械学習を活用して、液中のCNTの分散に最適な溶媒を選定し、超音波処理に頼らない高品質CNT分散液を得る手法を開発
・ 最適化されたCNTの分散プロセスにより、スケーラビリティに優れた製造方法で、印刷型透明導電膜として世界最高性能を実現
・ タッチパネルや太陽光パネルの電極に利用される透明導電膜をはじめ、次世代電池材料など、CNTの応用範囲を広げられると期待
概 要
国立研究開発法人産業技術総合研究所(以下「産総研」という)ナノカーボン材料研究部門の周 英 主任研究員らは、高い導電性を持つカーボンナノチューブ(CNT)薄膜を形成するための、高品質CNT分散液を得る手法を開発しました。
CNTの高い導電性を生かしたデバイスは、タッチパネルや太陽光パネルの電極として産業利用が進んでいます。CNTの溶液を基板上に塗布する手法(ウェット法)を用いてデバイスを製造する際、溶液中のCNTの分散性がデバイスの性能を左右します。しかしCNTを欠陥なく分散させることは容易ではありません。製造するデバイスの種類に応じた物性と高い分散性を持つCNT溶液を作製するためには、溶媒と分散剤を適切に選定し、CNTに欠陥を生じさせるリスクのある超音波処理などの手法に頼らない分散プロセスが望まれています。
今回、AI技術(特に機械学習)、分子動
...more力学シミュレーション、溶解度パラメーターなどの多様な分析手法を統合し、ウェット法におけるCNTの最適な分散プロセスを得る手法を開発しました。さらにこの手法を用いて、ドライ法に匹敵する高い性能を持つCNT透明導電膜を、ウェット法で作製することに成功しました。これにより、印刷や塗布など低コストで大面積に対応可能なCNT薄膜製造技術への応用可能性を実証できました。透明導電膜をはじめ、次世代電池材料など、CNTの産業応用の範囲が広がることが期待されます。
今回の研究成果の詳細は2026年1月21日に「Advanced Functional Materials」に掲載されます。
下線部は【用語解説】参照
開発の社会的背景
CNTは、炭素原子が筒状につながったナノ材料で、軽量でありながら高い強度、電気伝導性(導電性)、熱伝導性を兼ね備えた次世代材料です。その優れた特性から、電池電極、導電性樹脂、フレキシブルデバイスなど、幅広い分野での応用が進んでおり、現在では世界で年間1万トン以上が生産される実用材料となっています*1。
これらのデバイスの中では、長さが十分に長いCNTがランダムな方向に交差したネットワークを形成することで高い導電性が得られます。しかし、CNT原料はファンデルワールス力やπ-π相互作用などでバンドル(束)化されているため、それらをほぐしてバラバラになった状態、すなわち、分散性の高い状態にしなければなりません。高分散CNTを活かしたデバイスを製造するにはドライ法とウェット法という2種類の方法があります。ドライ法で作製したCNTは高い結晶性を維持できるものの、コストが高く、用途が限定されるという課題があります。このため、一般的な工業プロセスでは、CNTの溶液を基板上に塗布して薄膜デバイスを製造するウェット法が、スケーラビリティの高さ、大面積化の容易さ、低コストなどの理由からよく採用されています。しかし、ウェット法でしばしば用いられる超音波処理はCNTに欠陥が生じるリスクが高く、高い導電性が必要なデバイス製造において大きな障害となっています。超音波処理を必要としないウェット法によるCNTデバイス製造法が実用化されると、光の透過性に優れた高性能透明電極の作製が容易となり、タッチパネルや太陽光パネルなどへの応用が期待されます。
研究の経緯
産総研ではこれまでに、分散剤を添加することで高導電性塗布膜の性能向上を実現するなど、工業プロセスに適したウェット法の改良に取り組んできました(産総研プレス発表2019年1月11日)。一方で、CNT応用研究の過程で明らかになった課題として、従来のウェット法は、超音波処理によるCNT品質の劣化や、利用可能な溶媒が限られることによって、印刷法などの多様な成膜プロセスに対応しにくいことが挙げられ、実用化を阻害する要因となっていました。このため、今回はCNTの分散性とそのメカニズムに着目し、AIを活用して溶媒や分散条件を合理的に最適化する手法の開発に取り組みました。
なお、本研究開発の一部は、日本学術振興会の科研費(21K04842)による支援を受けています。
研究の内容
従来のウェット法におけるCNT分散では超音波処理が広く用いられていますが、強い振動エネルギーを与えることによりCNTが損傷し、欠陥が生じたり、官能基が導入されたりするほか、長さが短縮するといった問題がありました。本研究では、これらの課題を回避するため、分散条件を合理的に最適化し、超音波処理よりもマイルドな条件でCNT本来の品質を維持したまま分散する手法の開発に取り組みました。
分散条件の最適化については、機械学習を活用しました。学習データ収集のため、分散剤としてポリアクリル酸(PAA)を用い、アルコール系を含む27種類の溶媒でCNT分散実験を行いました。一般に、CNTの分散性評価にはCNT分散液の吸光度がよく用いられていますが、この方法ではCNTネットワーク構造そのものの変化を捉えることは容易ではありません。本研究では、分散前後のSEM画像を画像解析し、CNTバンドルの解繊度としてCNT分散性を定量化することを試みました。得られた分散データに対し、有機溶媒の分子構造を記述子として機械学習モデルを構築することで、10万種類以上の有機溶媒に対して、分散性の予測が可能となりました。また、機械学習による予測では、その予測根拠がはっきりしないことが多いために、予測結果の信頼性を担保できないという問題があります。そこで、各種の有機溶媒による分散性のメカニズムを理解するため、ハンセン溶解度パラメーター(HSP)を用いて、CNT・PAA・溶媒の三者間相互作用を解析し、CNT分散マップを構築しました(図1)。ここで、解繊度が0.80以上の色で塗られている領域にある分散液では、CNTバンドル径が28 nm以下となっています。このサイズは、CNTが大きな凝集体を形成せず、しっかりほぐれている状態であり、高い導電性や成膜均一性に寄与する“有効な解繊状態”を示しています。これにより、分散性の高い溶媒領域を可視化し、最適な溶媒または混合溶媒を合理的に選定できるようになりました。従来、HSPは「構造が似た溶媒ほど距離が近く、相性がよい」という指標として用いられてきましたが、本研究ではPAA分散系におけるCNT–PAA–溶媒の三者関係を取り入れることで、分散性の本質に迫る新しい視点を獲得しました。さらに、分子動力学シミュレーションにより、異なる溶媒におけるCNT-PAAの相互作用および挙動を解析しました。その結果、溶媒–PAA間の相性が高いエタノールでは、PAA–CNT相互作用が弱まり、PAAがCNTから脱離しやすくなることが示されました。一方、溶媒–PAA間の相性が低いオクタノールでは、PAA–CNT相互作用は強くなるものの、PAAが凝縮して動きが制限されるため、CNT同士を引き離して広げる作用が十分に働かないことが確認されました。これらと比較して、分散性に優れる2-ブタノールでは、PAAとCNTの相互作用が、エタノールのように弱すぎず、1-オクタノールのように強すぎない最適な範囲に保たれており、この適正な相互作用がCNTの高分散性をもたらす要因であることが明らかになりました。
分散性の高い溶媒は、CNTバンドルをほぐしやすく、分散に必要なエネルギーを小さくすることができます。従来は細かく分散するために強力な超音波処理が用いられてきましたが、本研究では、図1に示すように分散性の高い2-ブタノールを用いて、比較的マイルドな条件で超音波処理を用いずにCNTを分散する手法を検討しました。CNT分散液中のCNTの品質評価にはラマンスペクトルを用いました。ラマンスペクトル測定では、結晶性に由来するGバンドと欠陥に由来するDバンドが観察され、G/D比によりCNTの結晶性を簡便に評価できます。本研究で開発した、高速攪拌のみで作製したCNT分散液のラマンスペクトル測定では、図2(a)に示す...
オーストリアのウィーン獣医大学(Vetmeduni Vienna)で行われた研究によって、アルプスの山あいで暮らす一頭の13歳のペット牛「ヴェロニカ」が、道具を使用している様子が、科学的に記録されました。
ヴェロニカはブラシの毛がついた側で背中や腰など皮膚が厚い場所をゴシゴシこすり、木の棒の側で乳房やお腹のようなデリケートな部分をそっと押すように掻き、合計76回にわたって「場所に合った端」を選んでいました。
こうした“一本の道具の異なる部分を別々の目的に使い分ける”多目的ツール使用は、これまで人間とチンパンジーくらいでしかはっきり報告されていません。
今回の観察研究は、「牛は道具を使えない」のではなく、「そんな姿をきちんと見てこなかっただけではないか」という問いを突きつけます。
研究内容の詳細は2026年1月19日に『Current Biology』にて発表されました。
目次
牛は道具を使わないという思い混みは間違い?道具を用途で使い分ける牛を発見「牛が急に賢くなった」のではなく、私たちが見てこなかっただけかもしれない
牛は道具を使わないという思い混みは間違い?
デッキブラシを孫の手として使っている牛 / Credit:Flexible use of a multi-purpose tool by a cow
背中の真ん中がかゆいのに、手が届かなくてイライラした経験は多くの人
...moreが持っていると思います。
そのとき私たちは孫の手やブラシを探し、「ここをこう掻けば気持ちいい」という位置と力加減を、自分なりに調整します。
実は、道具を使うのは人間だけではありません。
チンパンジーが細い枝でシロアリを釣り上げたり、カラスが枝を曲げてフックのように使ったりすることは、これまで多くの研究で報告されてきました。
ただし、その中でも「一本の道具の別の部分を別の用途に使い分ける」という多目的ツール使用はとてもまれで、チンパンジー以外で確実に示された例はほとんどありません。
一方で、牛はどうでしょうか。
英語では“cow”という言葉自体が、鈍くささや愚かさの比喩として使われることすらあります。
そのため「牛の道具を使用する能力」について真面目に学術的に取り扱われることはあまり多くありませんでした。
実際、もしあなたが研究資金の管理責任者だったとして、新米の研究員が「牛の道具を使う能力を調べたいから研究費をくれ」と言ったら、素直に与えるでしょうか?
きっと多くの人は「研究資金の無駄づかい」と叩かれるのを恐れて、許可しないでしょう。
しかし今回の結果を見ると、その「無駄づかい」こそが世界中の家畜の見方を変えるきっかけになりうるとも考えられます。
研究者たちはこれまで、離島の珍しい動物や、知能が高いと評判の動物には熱心に目を向けてきましたが、最も身近な家畜の行動は、驚くほどちゃんと観察されていませんでした。
また多くの牛は短い寿命のあいだ、狭く単調な環境で暮らしています。
周りに転がっているものといえば金属の柵やコンクリートの床くらいで、枝や道具で遊んだり試したりする余地はほとんどありません。
もし「道具を使う力」があっても、試すきっかけがなければ表に出てこないはずです。
しかしある研究者がたまたま目にした一本の動画で自体は急変しました。
道具を用途で使い分ける牛を発見
道具を用途で使い分ける牛を発見 / Credit:Flexible use of a multi-purpose tool by a cow
研究者が目にした動画には、古い熊手で背中を掻く一頭のペット牛「ヴェロニカ」が映っていました。
その映像を撮影したのは、有機農家でありパン屋でもある飼い主で、彼女の背中掻きは家族にはおなじみの光景でした。
研究者たちは、これが「牛による道具使用なのではないか?」と考え本格的な調査を行うことにしました。
調査にあたり用意されたのは、一本のシンプルなデッキブラシです。
片方には硬い毛(ブラシの部分)、もう片方には木の棒だけという、はっきり性質の違う両端を持つ道具です。
研究者たちはこのブラシを何度も地面に置き、毛の向きや位置を変えながら、ヴェロニカがどちらの端を口でくわえ、体のどの部位を掻くのかを丁寧に記録しました。
当初は牧草地でしばらく待つことになると覚悟していましたが、ほうきを置いた途端にヴェロニカはすぐそれを拾い上げて使い始めたといいます。
このやりとりを七回のセッションに分けてそれぞれ十回ずつくり返し、その中で合計七十回の試行の中から七十六回もブラシを道具として使った場面が記録されました。
観察の結果、ヴェロニカは背中や腰など皮膚が厚く、しっかりこすりたい場所ではブラシの毛が付いた側を使っていました。
一方で、乳房やお腹、肛門の周囲など、柔らかくて敏感な場所では、木の棒の端で軽くつついたり押したりすることが多かったのです。
単に「たまたま当たった端で掻いている」のではなく、「どの場所にどちらの端を使えばよいか」を選び分けているようなパターンが見えてきました。
さらにヴェロニカは、ブラシを口と大きな舌でカーペットのように持ち上げ、歯の間できゅっと固定してから、頭と首を器用に動かして自分の体の後ろ半分にブラシを運びます。
背中側では広い範囲を力強くゴシゴシとこすり、お腹側では狭い範囲を慎重にツンツンと突く動きが多く見られました。
この「力加減」と「動かし方」の違いも、ただの偶然にしてはできすぎに見えます。
補足図では、ブラシ端と棒端の使い分けや、狙った部位ごとの違いがまとめられており、ヴェロニカの行動がランダムなものではなさそうだと示されています。
研究チームはこれらの結果から、ヴェロニカの行動が「一本の道具の異なる部分を別々の目的で使う、多目的ツール使用」であると解釈しました。
人間が孫の手のカーブや向きを変えながら「ここをこう掻くと気持ちいい」と選んでいるのと、構造としてはよく似ています。
自分の体のかゆみを狙って道具を向けるこうした行動は、「自分の体を相手にした道具使用」としても、動物行動の中では珍しいタイプです。
一本の道具の両端を、場所ごとに使い分ける行動は「多目的ツール使用」と呼ばれ、チンパンジー以外の動物ではほとんど知られていなかったタイプです。
「牛が急に賢くなった」のではなく、私たちが見てこなかっただけかもしれない
「牛が急に賢くなった」のではなく、私たちが見てこなかっただけかもしれない / Credit:Canva
今回の研究により、「少なくとも一頭の牛は、デッキブラシという一本の道具を、自分の体の部位ごとに使い分ける柔軟な道具使用を行う」ことが示されました。
ただ著者たちはヴェロニカを「牛界のアインシュタイン」と見なしてはいません。
むしろ、長く生き、物体に自由に触れられるまるで牛にとっての「ベストライフ」とも言えるような豊かな環境にいたからこそ、もともと持っていた問題解決能力が表に出てきたのではないかと語っています。
南アジアの牛が枝で体を掻いている逸話的な報告も合わせると、道具を使う素地はウシ全体に広く潜んでいるかもしれません。
ただ、環境が単調で物も少ない工場式の飼育では、その素地が一度も試されないまま人生を終えてしまう可能性があります。
この点を考えると、私たち人間のほうこそ「曇ったメガネ」をかけて牛を見てきたのかもしれません。
しかし、ヴェロニカがほうきをくわえて背中をかいている姿を見てしまうと、そのメガネのレンズにはっきりとヒビが入ります。
道具を使う牛が示しているのは、「牛が急に賢くなった」のではなく、「私たちが牛の頭の中を見ようとしてこなかった」という現実かもしれません。
もしかしたら未来の世界では、牧場のあちこちで、ほうきや棒をくわえた牛たちが、それぞれの「孫の手テク」を披露しているかもしれません。
全ての画像を見る元論文Flexible use of a multi-purpose tool by a cowhttps://doi.org/10.1016/j.cub.2025.11.059ライター川勝康弘: ナゾロジー副編集長。
大学で研究生活を送ること10年と少し。
小説家としての活動履歴あり。
専門は生物学ですが、量子力学・社会学・医学・薬学なども担当します。
日々の記事作成は可能な限り、一次資料たる論文を元にするよう心がけています。
夢は最新科学をまとめて小学生用に本にすること。編集者ナゾロジー 編集部...
岡田美術館(箱根町・小涌谷)では、2026年1月31日(土)~3月31日(火)まで、少女革命計画とのコラボレーション企画「少女革命計画×岡田美術館 -絢爛革命 心・罪-」を行います。新時代のアーティストである少女革命計画と、日本をはじめとする東洋の美術品を展示する当館が、「アートとカルチャーをつなぐ発信」を目的にさまざまなイベントを開催します。
期間中には、特別展「愛でたい美術」をはじめとした解説パネルの展示や、美術館貸切で行う1日限定の学芸員とのスペシャルギャラリートークのほか、限定グッズ販売や足湯カフェでの特典付きドリンクの提供も開始予定です。
若者から支持を集める少女革命計画とのコラボにより、次の世代が美術に関心を持ち、本企画が美術界の未来へつながるものとなることを願います。
【少女革命計画】
新時代のアーティストマネジメント事業を展開するKAMITSUBAKI STUDIOによる音楽×物語のプロジェクト。バーチャルとリアルを越境するXtuberユニット「心世紀」と、バーチャルシンガーユニット「罪十罰」を中心に、複数のアーティストとコンポーザーが参加。音楽とリンクする物語が展開されていく。
Webサイト:https://girlsrevolutionproject.jp/
X(旧Twitter):https://x.co
...morem/girls_rev_pj
心世紀
罪十罰
※今回のコラボ企画は、自身のYouTubeチャンネルなどで美術についての発信を行う「罪十罰」の美古途さんを中心に、イベントを展開します
コラボ企画の概要
【特別企画①】 数量限定のグッズ付きチケットを販売!
オリジナルデザインのスクエア缶バッジ2個セット付きのコラボチケットを、2026年1月18日(日)0:00より楽天チケットにて数量限定で販売します。特典は本企画でしか手に入らない貴重なアイテムです。
●購入方法:楽天チケット
●販売期間:2026年1月18日(日)0:00~ なくなり次第終了
●価 格:3,500円(税込)
●内 容:岡田美術館入館券、スクエア缶バッジ2個セット
※本チケットが完売した場合は、通常料金で岡田美術館にご入館ください
コラボ企画の展示パネル等はご覧いただけます
※スクエア缶バッジ2個セットは、美術館受付にてお渡しいたします
楽天チケットをご提示ください
【特別企画②】 少女革命計画コラボ解説パネルを展示
各階の展示室にはコラボパネルを設置し、わかりやすくフロアのテーマや見方を解説します。
解説パネル(美古途)
1階 :夕凪機 「大壁画(風・刻)」
佳鏡院 「中国・韓国陶磁、古代の工芸」
2階 :御莉姫 「日本陶磁、和ガラス、日本画」
3階 :美古途 特別展「愛でたい美術」
4階 :硝子宮 特集展示「金屏風 ―馬とサムライ―」「日本陶磁」
5階 :氷夏至 「仏教美術」
【特別企画③】 オリジナルドリンク
美術館併設の足湯カフェでは、少女革命計画をイメージしたオリジナルドリンクをご提供します。100%源泉かけ流し(加水・加温なし)の足湯を楽しみながら、お召し上がりください。特典として、手書きメッセージつきの特製コースターを、プレゼントいたします。
●価格:700円(税込)
●特典:特製コースター
※全6種のうち1種をランダムでお渡しします
<左から>
佳鏡院:藍映ゆる星しぶき(ブルーベリーシェイク)
御莉姫:苺揺らぐ紅あかり(ストロベリーシェイク)
硝子宮:珈琲香る漆黒きらめき(コーヒーシェイク)
<左から>
美古途:小豆薫る紫芋しるこ(おしるこ)
夕凪機:玉蜀黍和み黄金スープ(コーンスープ)
氷夏至:抹茶舞う翠ほのか(抹茶ラテ)
足湯カフェ特典
【特別企画④】 オリジナルコラボグッズ
ミュージアムショップでは、コラボ限定グッズを販売します。またアート活動支援商品として、「岡田美術館応援企画 コラボビジュアルステッカー」1口を300円(税込)として販売します。
コラボグッズ
<コラボグッズ>
・岡田美術館×少女革命計画 オリジナル缶バッジ(全12種) 500円(税込)
・岡田美術館×少女革命計画 2WAYアクリルキーホルダー(全6種) 900円(税込)
・岡田美術館×少女革命計画 手ぬぐい(全1種) 2,000円(税込)
<特典情報>
ミュージアムショップで3,510円(税込)お買い上げごとに以下の特典をお渡しします。
●2026年1月31日(土)~2月21日(土) 解説パネル(縮小版)ポストカード
※全6種からランダムで1枚、絵柄は佳鏡院・御莉姫・硝子宮・美古途・夕凪機・氷夏至です
●2026年2月22日(日)~3月31日(土) オリジナルボイスドラマ「美古途と箱根旅」(約5分)
<出演>美古途(少女革命計画 from 罪十罰)
※視聴用QRコードを印刷した用紙をお渡しします。視聴期限は2026年3月31日(土)23:59です
【特別企画⑤】 1日限定のスペシャルギャラリートーク開催!
2月21日(土) に、「ゆるふわ美術解説 学芸員さんとトークしちゃいます!~岡田美術館 編~」と題して、閉館後の美術館を貸し切りにしたスペシャルギャラリートークを実施します。開催中の特別展「愛でたい美術」の担当学芸員・塩谷尚子と少女革命計画の美古途さんが、わかりやすく展示品を紹介する、1日限定の特別企画です。
●日時:2026年2月21日(土) 16:30~18:00
●場所:岡田美術館
●価格:1,500円(税込)
●定員:50名まで
●特典:「美古途」特製イラストステッカー
●参加方法:
事前エントリーフォームで申し込みの上、開催当日にお越しください。
エントリー期限:2026年2月21日(土)12:00
※開催日当日、16:20より5階EVホールにて整列を開始します。参加ご希望の方は列でお待ちください
※エントリーにはGoogleアカウントの登録が必要になります
※会場定員に従い、早期にエントリーを終了する場合がございます
※岡田美術館の入館料が別途必要になります
●企画名:少女革命計画×岡田美術館 ー絢爛革命 心・罪ー
●期間:2026年1月31日(土)~3月31日(火)
●場所:岡田美術館
●特設サイト:https://www.okada-museum.com/event/post-13.html
●提携:KAMITSUBAKI STUDIO (運営 株式会社THINKR)...