近年、ESG(環境・社会・経済)の観点から持続可能な経営を目指す「サステナビリティ経営」への関心が高まっています。米アウトドア用品大手のパタゴニアは、その先駆け的存在として知られ、同社を現在の独自のポジションに導いた創業者イヴォン・シュイナード氏の経営哲学は世界中で注目されています。“究極の会社”とも表現されるパタゴニアの成功の理由を探ると、約4,000億円という自らの莫大な富も地球を守るために手放したシュイナード氏のゆるぎない「理念」がありました。
イメージ写真関連記事>>消費の街・渋谷がブランドの垣根を越え発信する「修理して使い続ける」ことの楽しさ「指を切った友達が『大変だ病院に行こう』と騒いでいても、バンドエイドを貼るだけで十分な時があるよね」アウトドアブランドのパタゴニアが公式YouTubeで、この言葉とともに、「衣類の修理方法」を紹介しています。破れたり穴が空いてしまったりした衣類も、この言葉と同じように、“直す”ことができるといいます。使うのは「リペア・テープ」というアイテム。ナイロンやポリウレタン素材でできたテープで、非常に強力な粘着力を持っているのが特徴です。切って貼るだけで、ダウンなどの衣類や寝袋、バックパック、テントなど、さまざまなものの修理をすることができます。自分でリペアすることができたらさらに愛着が沸きそうです。リペア・テープの貼り方は?パタゴニアが発信した、リペア・テープの使い方を紹介します。1.まずは、破れた部分をきれいにしましょう。羽毛はジャケットの内側に入れ込むのがポイント。雨や湿気で濡れている場合は、先に乾燥させることが大切です。2.リペア・テープを破れた箇所に重ねてサイズを確認したら、ハサミでテープを切ります。テープを貼る前に、破れた部分全体が覆われていることを確認することが大切。6〜12ミリくらい切りしろを取るようにしましょう。パタゴニアのおすすめは、テネシアス・テープだといい
...moreます。3.テープの角を丸く切ります。剥がれないようにパッチの角を取ります。4.破れた部分の準備が整ったら、テープを剥がして貼り付けます。その後、少し熱を与えると完全に接着しやすくなります。これで完成です。パタゴニアは2023年5月に、ブランドの垣根を超えて衣服やバッグなどの修理を体験できるリペアイベントを開催するなど「すでに持っている衣類を長く着る」という価値観を伝えてきました。11月20日から26日、「シンプルリペアウィーク」として、すべての直営店でリペア・テープによる補修を無料で受けられるイベントを開催しています(パタゴニア製品に限る)。公式ページでは、「製品をまた使えるようにしたいというとてもカッコイイ人たちのために」と、リペアの方法を発信する思いをつづり、「自分で修理をしたら皆に伝えていきましょう」と呼びかけています。すでに持っている衣類を長く使い続けるという行動は、誰にでもできる地球環境や消費について考える一つのアクション。修理して使うという体験をすることで、新たな選択肢が自分の中に増えるかもしれません。Related...「地球が私たちの唯一の株主」パタゴニア創業者、全株式4300億円相当を環境守るため譲渡パタゴニアのタグに「クソ野郎を落選させろ」。強烈なメッセージに共感集まるアメリカで「最も評判の良い企業」は日本でも有名なあのブランドだった。トヨタ、ソニーも上位に...クリックして全文を読む
チリ国立森林公社は、パタゴニアで人気の観光地となっている氷河への出入りを永久に禁止することを決めた。急速に不安定化している氷河の融解によって安全性の懸念が高まっていることが理由だが、この決定はアドベン