ASUSのフラッグシップモデル「Zenfone 12 Ultra」は、ベースの性能強化に加えカメラや本体機能にAI技術を取り入れ、よりAI色が強いスマートフォンへと進化している。
鹿児島市立美術館のミュージアムショップで、昭和時代に作られた「テレホンカード」が売れている。公衆電話で使える防災グッズとしての一面や、スマートフォン禁止の学校や携帯電話を持たない児童でも連絡できる点をPRしたところ、1カ月で前年度1年間の1.5倍を売り上げた。PRポップを作った小牟禮雄一学芸員(45)は「携帯が使えない時に備えてテレカを持つことが令和の常識になればうれしい。館所蔵の名品が印刷されアートカードとしても魅力」と話す。
私たちはふだん「宇宙は 3次元の空間+1次元の時間=時空の織物でできている」と信じて疑いません。
目に見えるもの、時計や定規で測れるものは、当然ながら“時空”を背景に展開していると考えているからです。
しかし、それは本当に「宇宙の根源的な姿」なのでしょうか?
アメリカのプリンストン大学(PU)で行われた研究では「時空こそ、もっと深奥な何かが織りなす“投影”にすぎないのではないか」という大胆なアイデアが浮上しています。
映画のスクリーンに映し出される映像が本体ではなく、映写機内部のフィルムにこそ本質があるように、私たちが“当たり前”と感じる時空も、より根源的な“何か”から投影されている可能性があるというのです。
研究者たちも「時空は何らかの形で消え去り、より原始的で深遠な何かに置き換えられなければならない」と述べています。
このような時空を否定する意見は、荒唐無稽に思えるかもしれません。
しかし似たような話は歴史上にもありました。
かつての人々は、水星から土星まで並ぶ惑星の配置に「宇宙の根源的な秩序」を見いだそうとしていました。
「惑星の配列のような巨大なパターンは宇宙の根本を反映しているに違いない。ならば惑星間の距離や配列パターンを知ることができれば宇宙の根源を理解できるかもしれない」と固く信じられていたからです。
しかし時代が進むにつれ、より多くの惑星が見つかり、その運動をすべて
...more一括して説明する“重力”という普遍的な法則が姿を現しました。
いわば、目に見える惑星の並びは、重力という“さらに深い原理”の投影だったのです。
この流れに似た視点で「時空」そのものを見直せば、私たちが日常的に当たり前だと思いこんでいる時空観すら、真に根源的な何かが形作る「投影」にすぎない可能性がある──そんな可能性を専門家たちは真剣に議論し始めています。
そこで脚光を浴びつつあるのが、「コスモヘドラ」という名前の不思議な多面体構造です。
コスモヘドラは私たちの時空観をどのように塗り替え、宇宙の仕組みをどこまで明らかにしてくれるのでしょうか?
研究内容の詳細は『arXiv』にて公開されています。
目次
“宝石のような図形”で物理法則を語ることができる時空の全てを多面体の物語に変換する理論が変える「時空」のとらえかた
“宝石のような図形”で物理法則を語ることができる
時空はより高度な概念の投影に過ぎない:コスモヘドラで時空は消える / “宝石のような図形”で物理法則を語ることができる/Credit:Canva
「コスモヘドラ(Cosmohedra)」については、まずはまるで“宝石”のような多面体──角ばった結晶のイメージを思い浮かべると分かりやすいでしょう。
このコスモヘドラは現在、宇宙全体の量子波動関数を一挙に再現できるかもしれないという、ちょっと信じがたいほど壮大な狙いをもって研究されています。
といって、いきなり「宇宙の波動関数を宝石の形で表す」と言われても、イメージが湧きにくいかもしれません。
そこでまずは、このコスモヘドラの“前身”ともいえるアッソシアヘドロン (Associahedron)を例に、考え方の大枠を見ていきましょう。
ここではまず空間を飛び回る粒子を、時空を前提とした計算式で表すことからはじまります。
たとえば、私たちが日常で想定している「時空」という座標系を使って粒子の衝突(散乱)を厳密に計算すると、時間と空間の情報を余すところなく書き下さなければならず、その手順は膨大になりがちです。
「いつ」「どこで」「どのように」衝突が起こり、衝突後は「どの向き」に粒子が飛ぶのか……そうした要素をすべて数式で扱うには、莫大な計算が避けられません。
ところが、近年登場した「陽的幾何(positive geometry)」という発想や、高度化したシミュレーション技術の応用によって、最終的な運動量分布を「多面体の形状」として一括管理できることが分かってきたのです。
(※陽的幾何は、数々の物理条件をまとめてう形で表し、その図形的性質を読むだけで重要な物理量が分かる、という優れた手法です。煩雑だった方程式が一つの美しい形に凝縮されるという、エレガントな魅力があります。)
例えるならば、「巨大なデータファイル(粒子の衝突情報)を、きれいに圧縮した多面体のファイルに変換しておき、そこから必要な情報を読み出すだけで元のデータを再現できる」というイメージに近いでしょう。
実際、アッソシアヘドロンを使うと数千行にもおよぶ膨大な方程式がぐっと短縮され、しかも結果が変わらないことが分かっています。
いわば、「複雑な数式を根気よく解くかわりに、決められたルールで作ったポリゴンや多面体の“辺”や“面”、“体積”を読み取れば事足りる」というわけです。
簡単に言えば「全体を覆う多面体の情報に内部の粒子の情報を全てコンバートでき、多面体の測定により内部粒子の状態をも知ることができる」ということがわかったのです。
その多面体の“辺や面、体積”といった幾何学的な性質が、実は膨大な方程式の答えと一対一に対応しているからです。
たとえば「この面に相当するのは〇〇という衝突パターン」「この体積を求めると、衝突全体の寄与が一気にわかる」といった具合です。
(※「もともと広がった空間・データを、よりコンパクトな境界・図形構造に落とし込み、それを読むだけで元の情報が再現できる」という点においてはホログラフィック原理を連想させる仕組みでもあります。)
ここで面白いのは、こうした計算過程でいったん「時空」(座標や時間の情報)を明示的に使わないことです。
“多面体がもつ純粋な幾何学的性質”を頼りにして、「結果的に従来の方程式と同じ答えを導き出す」仕組みを利用しているのです。
実際にやってみると、時空の座標を延々と追っていたよりも遥かにスマートに問題が解ける場合がある。
まさに、宝石のような図形ひとつで、物理学の煩雑な方程式を“置き換えてしまう”かのような感覚です。
便利と言えば、間違いなく便利でしょう。
しかしこの成果は、単に便利な計算テクニックをみつけたという話ではありません。
時空の存在をベースにした従来の大量の方程式を、時空の存在を考えず設定された多面体の測定だけで解けるという事実は、時空がなくても物理学は何とかなる……つまり時空はより根本的な何かの投影に過ぎない可能性を示しています。
この流れで登場する最新の形が「コスモヘドラ」。
アッソシアヘドロンは“粒子の衝突”に焦点を当てたものでしたが、コスモヘドラはもっとスケールが大きい──宇宙全体(“宇宙の波動関数”)を記述できるようにデザインされています。
時空の全てを多面体の物語に変換する
時空はより高度な概念の投影に過ぎない:コスモヘドラで時空は消える / 時空の全てを多面体の物語に変換する/Credit:Canva
もともと散乱振幅を表すアッソシアヘドロンは「粒子間の運動量をパズルのピースのようにつなげていくと、多角形や多面体が自然にできあがる」というアイデアから始まりました。
時空をベースに作られた大量の方程式には目をつぶり、運動量だけに着目してそれを矢印として描き続けていると、それらを繋ぐポリゴン(多角形)が出現したのです。
コスモヘドラは、このアッソシアヘドロンに“余分な面やパラメータ”を加えて拡張し、より複雑な「宝石」のような立体にまとめたものです。
イメージとしては「アッソシアヘドロンの各辺を少し“削る(Shave)”ことで、新たな面を追加する」という感じになります。
すると、その形がぐんと複雑になり、その分「宇宙の波動関数」のような巨大な系まで一度に扱えるようになるのです。
波動関数は物体を波として記述するときに現れるもので、たとえば電子を1つの波として扱う場合には「電子の波動関数」を用います。
また電子や分子などの多数の粒子からなる物体を扱う時にも、波動関数でその物体の波としての性質を現わすことが可能です。
この範囲には理論的に限りがなく、電子だけでなく、原子、ウイルス、そして人間といった巨大な系にいたるまで、厳密にいえば波動関数を用いて記述可能と考えられています。
したがって、究極的には”宇宙全体をひとつの波”として扱うことも理論上は不可能ではないわけです。
多面体を複雑にしただけで「宇宙の波動関数」のような大それた系まで扱えるようになるというのは信じがたいでしょう。
しかし、理論的には、運動量や因数分解に関する幾何学的なルールを拡張し続けることで、複雑さをさらに高め、ついには全宇宙をも波として記述する試みが視野に入るのです。
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