イーロン・マスクが経営する世界一の自動車会社テスラ(時価総額)。しかし過去に2度、倒産の瀬戸際にあったという。2度目となる倒産危機では、マスク自ら指揮をとるべく生産現場の工場へ乗り込んだーー日本でも2…
2023年9月18日にイーロン・マスク氏が「Xシステムの利用料を少額の月額料金で請求する方向に移行している」と発言し、X(元Twitter)が有料化するのではないかという観測が一気に広がりました。マスク氏の発言を受けて多くのXユーザーがSNSの乗り換えを検討したようで、同日にはXに似たSNS「Bluesky」でサービス開始以降最多規模の新規登録数が記録されました。
イーロン・マスク氏は18日、イスラエルのネタニヤフ首相とのライブストリーミング対談で、Xプラットフォームを有料化する方針を示した。具体な価格については触れられなかったものの、これによりXシステムの月額使用料が一般ユーザーにも導入されると解釈できる発言となっている。Xは現在、X Premiumユーザーに対してのみ課金しているが、先の発言が実現されれば、全ユーザーがサブスクリプション料金を支払う必要が出てくる(ネタニヤフ首相のポスト[対談の動画]、ITmedia、BBC)。
ネタニヤフ首相との対談はマスク氏の提案によって企画されたもので、Xプラットフォームでは反ユダヤ主義的なアカウントやコンテンツが増加しており、人権団体などから批判が出ていた。この対談はその対応として開催されたと見られている。マスク氏は有料化決定の理由として、自動投稿を繰り返す「bot」アカウントを排除するには、課金制の導入しか方法がないと説明している。ただマスク氏の個人的な発言が実現するかどうかは不明となっている。
すべて読む
| ITセクション
| Twitter
| IT
|
関連ストーリー:
Xがポリシー改定、ユーザーの生体情報等を収集へ。公開データをAIの学習データに
2023年09月04日
Xのイーロン・マスクCT
...moreO、「ブロック機能を削除する予定」とポスト
2023年08月21日
旧TwitterことX、競合サービスリンクの表示を遅延させる妨害行為
2023年08月18日
マスク氏、Xの支払い遅延などが報じられる中、ユーザー差別訴訟の費用負担を発表
2023年08月07日
SNSは、私たちの日常生活に欠かせないものとなっており、最近でもイーロン・マスク率いるX(旧Twitter)や、メタ社が2023年7月に発表したThreadsなど、SNSをめぐる話題に事欠きません。大手SNSプラットフォームの運営に対する批判がSNSのあり方自体を問う議論を巻き起こす中、新技術であるブロックチェーンやNFT、メタバースを取り入れた新しいSNSが登場してきています。
今回は、2022年8月にbitFlyerの国内初IEO実施に向けて契約提携を発表している、バーチャルワールド「Yay!」を開発・運営するナナメウエの石濱嵩博氏に、日本発の「web3×SNS」の実現と、今後のコミュニケーションプラットフォームのあるべき姿を中心に、編集部がお話を伺ってきました。
話し手:株式会社ナナメウエ 代表取締役 石濱嵩博氏
1990年生まれ。愛知県出身。青山学院大学社会情報学部在学中にサンフランシスコへ留学し、米Concept Art House社にてBizDev(事業開発)を担当。帰国後の2013年5月、株式会社ナナメウエを創業しSNS領域に従事する。2016年2月には、タイにて大量のコミュニケーションデータを基盤に企業のAI活用を支援するDataWow社を設立。2020年1月、「すべての人に居場所を」というコンセプトに、誰もが素を出せるバーチャルワールド「Yay!(イェイ)」をリリ
...moreース。トークンエコノミーの形成によりweb3時代の新しい居場所を生み出し、日本のソーシャルの民主化を牽引する。
インタビュー概要
Yay!とはどういうサービスですか
Yay!の特徴は何ですか
現在のSNSの課題とは何ですか
なぜIEOするのですか
「バーチャルワールド」という言葉が繰り返し出ていますが、Yay!は最終的にどういったサービスになるのでしょうか
Yay!のメタバースを実現するためには具体的にどのようなステップが必要と考えていますか
web3市場は今後どのように成長すると思いますか
今後のビジョンを教えてください
HEDGE GUIDE読者へのメッセージ
Yay!とはどういうサービスですか
Yay!は、2020年1月に「すべての人に居場所を」というコンセプトのもとスタートしたバーチャルワールドです。現在主流となっているSNSは、人々に新たなコミュニケーション方法を提供してきた一方で、フォローしている人の反応が気になり、なかなか自分の素直な意見を言いづらくなりつつあります。Yay!は、SNS本来の楽しさへの回帰を実現するために生まれたサービスで、ユーザーは自分の趣味に合わせて「好き」でつながることができます。おかげさまで2023年1月時点では、650万以上の人にYay!を利用いただき、サービス内で生まれるコミュニティグループの数は7.5万件を超えています。
Yay!の特徴は何ですか
Yay!には、主な機能が3つあります。
一つ目はタイムライン機能です。フォローしたユーザーの投稿を見られるタイムラインだけでなく、ユーザーが設定したトピックカテゴリを元に、ユーザーが好む投稿や年代の近いユーザーを表示させるオープンなタイムラインもあります。
二つ目はグループ通話機能です。複数人で通話する機能で、内容は雑談から悩み相談、一緒にゲームプレイするなど多岐にわたります。通話を通じて、Yay!でつながった友人との距離を縮めることができます。
三つ目はサークル機能です。ユーザーは自分の趣味に合わせたオリジナルコミュニティをサークル機能を使って作成することができます。サークルを作成した人は管理者となり、そのコミュニティを運営します。
現在のSNSの課題とは何ですか
まず第一に挙げられるのが、SNSのメディア化だと考えています。元来SNSは人々が気ままに自分の好きなことを表現でき、自分の置かれた環境と関係なく人とつながれる場所だったはずが、現在は「映え」を気にした投稿やクオリティの高い投稿を眺めるだけとなり、自ら発信するハードルが高くなっています。SNS本来の楽しさである、誰もが好きな時に何気ないことを投稿ができなくなり、自分がリアルで出会うことがない状況でも交流ができる環境がなくなっているのです。
また余談ですが、著名人のアカウントが突如凍結されてしまい、個人のアカウントに紐づくデータも全て消えてしまうことを踏まえて、SNSのあるべき姿に対して、ユーザーの権利と中央集権型の運営方針に乖離があることから、多くの問題が起きています。世界中で問題となっている誹謗中傷やフェイクニュースなどに対応するためにルールが必要であることは確かですが、一方で、企業がどこまで個人の表現の自由を制限できるのか、プライバシーを阻害してまで管理されてしまうこと自体に現状のSNSとしての課題もあります。
SNSは僕たちの生活を大きく変えましたが、今後今までになかった課題を解決しさらに進化するには、ユーザーが自由に投稿できる権利を維持すること、そして、誰もが安心してコミュニティを作れることが重要になります。そのためには、ユーザーがコミュニティを自発的に守り、コミュニティが存続できる環境としてプラットフォームが必要です。
なぜIEOするのですか
Yay!が目指すのは、ユーザー同士が多様な価値観を認め合うコミュニティがあるプラットフォームです。そのコミュニティの実現の為には、企業の運営管理による中央集権的なSNSではなく、透明性があるプラットフォームの中で、ユーザーの自立性が必要だと考えました。web3は管理者のいない自律分散型のネットワークです。ブロックチェーン技術を活用したトークンを用いてサステナブルな経済圏を作ることで、自立性を高め、ユーザーが自律的にコミュニティを作り、独自のルールを定めつつ、様々な人の価値観を認め合えるバーチャルワールドになると考えています。
Yay!では、今現在IEOを実施し、アプリ内で利用できるトークン「YAY」の発行やNFTのセールを計画しています。詳細は今後発表を予定していますが、これにより、一つの経済圏、トークンエコノミーが誕生します。トークンエコノミーを形成することのメリットとして、まず、これまで価値を付けにくかったインターネットでの活動やサービスへの貢献に対して価値を付けやすくなることが挙げられます。例えば、Yay!のユーザーと交流することの一つとしてレターを送るなど、毎日Yay!で他のユーザーと交流し楽しむことでコミュニティに貢献として認められトークンが付与されます。これにより、ユーザーはコミュニティへの貢献が金銭的な価値となり対価を得られます。そして、より多様で価値観を認め合うコミュニティが増え続けながらサステナブルな経済圏があるプラットフォームとなることで、多くのユーザーが理想的なコミュニティに参加し、自発的にかつ積極的に、ユーザー同士で交流を図るようになります。
「バーチャルワールド」という言葉が繰り返し出ていますが、Yay!は最終的にどういったサービスになるのでしょうか
Yay!では、自分のリアルなアイデンティティを明かさずに、自分置かれた環境以外でも友達を作りたい人、自己表現をしたい人、特定の「推し」を応援するコミュニティに参加したい人、ゲームや音楽などの同じ趣味を持つ人を見つけたい人といった様々なユーザーが生まれると考えています。それがバーチャルワールドであり、メタバースとも言えるでしょう。メタバースは決してVRゴーグルから覗くアバターのビジュアルや現実に似せた建物が並ぶ仮想現実の空間ではありません。自分のリアルなアイデンティティとは別に、バーチャルな場での自分として多くの時間を過ごし他の人と交流する空間をメタバースと考えています。
Yay!でトークンエコノミーが形成されると、Yay!はコミュニケーションを取る場所だけでなく、より人々の生活の一部として存在することになります。
Yay!のメタバースを実現するためには具体的にどのようなステップが必要と考えていますか
メタバースに欠かせないのは自律分散型のネットワークの構築です。そのために必要なステップは2つあると考えています。
まず、Yay!上で経済圏を作ること。トークンを発行するだけでなく、経済を継続的に巡らせるためには、流動性が必要です。継続的に売りと買いが起こるトークノミクスの設計が必要です。そのための施策の一つは先ほど述べた通り、コミュニティへの貢献にトークンを付与することでユーザーの継続的なコミュニティへの参加を促します。
次のステップとしては、この経済圏を支える人を増やすことです。一般利用者にとって暗号資産やNF...