2チャンネル元管理人で実業家のひろゆき氏がX(旧Twitter)で、韓国やアイヌ民族への差別発言を繰り返している杉田水脈衆院議員の矛盾を「論破」したことがネット上で話題となっている。ひろゆき氏の投稿に反応した杉田議員が「反論」をポストしたのだが、その内容があまりにも「ネトウヨそのもの」だとして失笑を買っているのだ。2016年にはブログやフェイスブックに、「チマチョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさん」等と書き込み、大阪と札幌の両法務局から人権侵犯の認定を受けている杉田議員。衆院議員きっての「差別王」は、「論破王」ひろゆき氏の鋭いツッコミにタジタジのようだ。
あまりにもネトウヨに過ぎる杉田議員の「釈明」
ひろゆき氏が疑問を投げかけたのは、岸田首相と杉田議員の発言の食い違い。杉田議員の総務政務官更迭の理由ともなった、人権侵犯の認定を受けた投稿をめぐり、首相は27日の衆院予算委員会で「杉田氏本人が謝罪した上で取り消した」としたが、杉田議員は10月に出演した保守系月刊誌のユーチューブ番組で、「謝罪するくらいなら辞める」と、総務政務官“辞任”の理由を語っていた。これらの発言についてひろゆき氏が、「嘘つきはどっちなんですか?」とXに投稿したのだ。
岸田首相「杉田氏本人が謝罪した」 杉田氏「アイヌ関係団体への謝罪が嫌だったから辞任した」 岸田首相と杉田元総務政務官で謝罪したかどうかの事実が矛
...more盾してるけど、嘘つきはどっちなんですか?https://t.co/pfr0r1vGoK
— ひろゆき (@hirox246) November 27, 2023
これに杉田議員が「どっちも嘘では無いです」と反応。自身は「国会の場で謝罪した」と反論した。
ひろゆきさん、こんばんは。 どっちも嘘では無いです。 政務官時代に「差別はしていないが、稚拙な表現で傷付いた方がいるのであれば謝罪します」と、国会の場で謝罪しています。 こちらをご覧ください。https://t.co/k6u0gsRxfn (続く) https://t.co/Bcwjo6cXth
— 杉田 水脈 (@miosugita) November 29, 2023
その上で杉田議員は「(続き)」として、直接謝罪を求めてきたアイヌ関係団体が、「安倍政治を許さない」「国葬反対」といった主張を掲げていた「反安倍集団」だったため、「謝罪したくなかったという事です」とポスト。極めてネトウヨに過ぎる釈明を行ったという流れだ。
(続き)その上で、アイヌ政策検討市民会議というところが更迭と直接謝罪を求めてきました。その団体が「安倍政治を許さない」「国葬反対」等を主張している団体である為、謝罪したくなかったという事です。それがこちらです。https://t.co/GMk48l0IZP
— 杉田 水脈 (@miosugita) November 29, 2023
「同じ空気を吸っているだけでも気分が悪くなる」
杉田議員が謝罪を求められた差別的な書き込みついて今一度確認しておこう。問題となったのは、2016年に杉田議員が行ったブログやフェイスブックへの書き込み。自身が出席した国連女性差別撤廃委員会をめぐり、「チマチョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさんまで登場。同じ空気を吸っているだけでも気分が悪くなる」という差別的な文言を投稿したのだ。当然ながらこれが大問題となり、杉田議員は総務政務官を辞任。実質上の更迭であることは言うまでもない。
しかし杉田議員が心を改めた様子は一切なく、上述した保守系月刊誌のユーチューブ番組ではアイヌ文化関連事業について「公金チューチュー」と揶揄。さらに今月23日にはXに、法務局から人権侵犯の認定を受けた発言を正当化するかのような投稿をポストしている。
与党からも批判の声が上がる始末
かような杉田議員の差別発言には、野党からはもちろんのこと、与党からも批判の声が上がっている。時事ドットコムニュースによれば、公明党の高木陽介政調会長が記者会見で、「人権侵害と認定されている場合、問題に真摯に向き合ってほしい」と苦言を呈したという。
杉田水脈氏発言に再び批判 アイヌ事業「公金チューチュー」https://t.co/BxTU62u2vK
自民党の杉田水脈衆院議員が政府のアイヌ文化関連事業の関係者を「公金チューチュー」とやゆし、再び批判を浴びています。
— 時事ドットコム(時事通信ニュース) (@jijicom) November 15, 2023
当の杉田議員はメディアからの記者会見開催を求める声に、「報道する時は切り取り」「わざと酷い表情の写真を使う」として、この先も会見要望には応じない姿勢を明らかにしている。
記者会見を開け!と、おっしゃる方がいます。 記者会見を開いても ・自分達の欲しい答えしか認めない ・違う回答が出ると、欲しい答えが出るまで質問を続ける ・時間を区切ると「逃げた!」と言って非難する ・報道する時は切り取り ・わざと酷い表情の写真を使う (続く)https://t.co/Ssw0LxUHZs
— 杉田 水脈 (@miosugita) November 23, 2023
ネット上にはひろゆき氏称賛と杉田議員の発言に疑問を呈する声が
今回のひろゆき氏の論破について、ネット上には「よくぞ、バカな杉田水脈を指摘してくれた」「杉田みたいなゴミはどんどん追及して欲しい」とひろゆき氏を称賛する声が上がるとともに、「何度でも言います杉田水脈はアイヌ民族の皆様を差別しています」「杉田水脈は、アイヌ民族を揶揄して嫌がらせ。差別と言えるでしょう」といった杉田議員の差別発言に対する批判が数多く投稿されている。
ひろゆき氏にツッコミを入れられ「ネトウヨ返し」、会見も開かず逃げ続けながらエセ保守系のユーチューブには出演して差別発言を繰り返している杉田議員。税金で高い給料を保証されている彼女の行いこそが「公金チューチュー」ではないのか。
X(旧Twitter)の反応
ひろゆき氏「嘘つきはどっちなんですか?」岸田首相と杉田水脈衆院議員の〝矛盾〟にツッコミ
岸田文雄が嘘つきです、杉田水脈は絶対謝らない!#Yahooニュースhttps://t.co/gVOdz7GzpV #ひろゆき #杉田水脈 #アイヌ #岸田やめろ #岸田政権ノー #岸田政権は退陣を #自民党
— あお2代目 (@CuwdKq1oy) November 27, 2023
くそメガネのコメントが笑える 議員の発言に対するコメントは控える… おまえ水田の上司だよな? だったら部下の発言に責任あるんじゃねぇ 結局、部下に舐められてるじゃねえのw
ひろゆき「嘘つきはどっちなんですか?」アイヌ問題で矛盾指摘 杉田水脈氏がアンサー https://t.co/3MuVGKu5pP
— ヒサくんだよ (@hisakundayo) November 30, 2023
エア謝罪だったのなら両方でしょうね。
ひろゆき「嘘つきはどっちなんですか?」アイヌ問題で矛盾指摘 杉田水脈氏がアンサー(東スポWEB)#Yahooニュースhttps://t.co/GnXKqx71VW
— 紅のMTB@インボイス制度・マイナ義務化絶対反対 (@fair_s0ciety2) November 30, 2023
「ひろゆき」に媚を売るレイシスト杉田水脈と不快な信者たち(笑) もはや正気か否か判然としないまでに暴走中だな。 岸田文雄が極右パフォーマンスに付き合う状況ではない事ぐらい理解しろ。 アイヌ団体に直接謝罪しなかった言い訳を排他的/閉鎖的な差別村でいくらほざこうが意味はないんだよ、屑。
— 桔梗 (@kikyo_muchu) November 29, 2023
とうとうひろゆきに絡みだすクズ野郎の杉田(@miosugita)。 https://t.co/neTd2ZDeA1 pic.twitter.com/CP2ixZrQko
— 朴 凛子 (@ParkRinJa) November 30, 2023
※本記事内のツイートにつきましては、Twitterのツイート埋め込み機能を利用して掲載させていただいております。
image by: 杉田水脈 - Home | Facebook
MAG2 NEWS...
メタバース就活アプリ「就活ひろば」の開発・運営を行う株式会社X(本社:東京都港区 代表取締役:米倉 暁、以下 X)は、この度「就活ひろば」における決済システムに、株式会社ラクーンフィナンシャル(本社:東京都中央区、代表取締役社長:秋山 祐二)開発の「Paid」を2023年11月1日に導入いたしました。■株式会社XにおけるPaidの導入背景Xでは、スマートフォンアプリ「就活ひろば」内でメタバース採用EXPOの運営をしています。イベント開催にあたり、参加企業様からお支払い頂くブース出展費用の与信審査や請求業務等をスタッフにて手動で行なっておりますが、作業負荷の低減を目的に「Paid」を導入致しました。■企業間決済Paidとは「Paid」は、請求に必要な業務をすべてカバーしており、「Paid」を導入することで、取引先の与信審査から、請求書の発行、入金確認、未入金時の督促など、一連の業務の手間を削減できます。2009年に日本で初めてのBtoB専門決済サービス「SDペイメント」として提供を開始し、2011年に企業間決済「Paid」へとリニューアルしました。「請求にかかっていた手間や時間が削減されて、本来の業務に集中できる」「未回収リスクがないので、新規顧客とも積極的な取引ができる」と評価され、現在は累計契約社数シェアNo.1※の企業間決済サービスとして5,000社以上の企業に導入されています
...more。2023年10月に開始される「適格請求書等保存方式(インボイス制度)」の要件を満たした帳票の発行にも対応します。(※日本マーケティングリサーチ機構「企業間後払い決済サービスにおける実態調査(2021年9月実施)」より)https://paid.jp■就活ひろばとは?就活ひろばの特徴は"思いがけない出会い"低学年から業界研究ができ、企業のことを気軽に知ってもらえるスマートフォンアプリです。メタバース(仮想空間)を自由に歩き回れる自分専用のアバターを使い、今まで知らなかった企業に出会えます。気になる企業を見つけたら、ブースで情報収集をしたり、説明会への参加が可能。担当者とチャットで会話もできます。https://www.syukatsu-hiroba.jp/■第3回メタバース採用EXPO開催概要・日時:12月13日(水)20:00~23:00・場所:メタバース上 「メタバース採用 EXPO by就活ひろば」のスマホアプリから参加可能・参加対象:新卒採用を行う企業、24年卒・25年卒学生・参加費用(企業):出展は無料、アバター等各オプション有・参加費用(学生):無料https://www.syukatsu-hiroba.jp/meteverse-saiyou-expo■ラクーンフィナンシャルについて「Paid」を運営するラクーンフィナンシャルは、中小企業や個人事業主も含めて審査件数は年間約12万件にのぼり、幅広い企業の経営をサポートしています。「Paid」のほか、保証事業として取引先の遅延や倒産による売掛金の未回収を解決する売掛保証サービス「URIHO」を提供しています。株式会社ラクーンフィナンシャル https://financial.raccoon.ne.jp/代表者 :代表取締役社長 秋山 祐二所在地 :東京都中央区日本橋蛎殻町1丁目14番14号設立 :2010年10月資本金 :490,000千円株主 :株式会社ラクーンホールディングス100%株式会社ラクーンホールディングス https://www.raccoon.ne.jp/代表者:代表取締役社長 小方 功所在地:東京都中央区日本橋蛎殻町1丁目14番14号設立:1995年9月資本金:1,860,286千円(2023年10月末現在)株式:東京証券取引所プライム市場上場 証券コード3031■株式会社Xについて株式会社Xは、エンジニアメンバーの半数が外国籍でグローバル展開を進めるスタートアップ企業です。AIとXR技術を活用する事で、HR/EdTech領域とブランディング領域において、企業DXを支援します。■本件に関するお問い合わせ先株式会社Xメール:pr@xinc.co.jp電話:03-6807-3898(広報担当)会社名 :株式会社X所在地 :東京都港区虎ノ門1-17-1 虎ノ門ヒルズビジネスタワー15階代表者 :代表取締役 米倉 暁事業概要:未来の就活 by 就活ひろばの運営、ブランディングツール「apotto」の開発・サービス提供URL : https://www.xinc.co.jp/就活ひろば:https://www.syukatsu-hiroba.jp/apotto:https://www.apotto.jp/配信元企業:株式会社Xプレスリリース詳細へドリームニューストップへ
トランスコスモス株式会社がインボイス制度相談受付窓口の予約受付プラットフォームを構築
労働者の権利や生活を守るために存在するはずの、「連合」こと「日本労働組合総連合会」。しかしながらその実態は今や政権与党と深い関係を持ち、「労働者の味方」とはとても言えないのが実情のようです。今回のメルマガ『神樹兵輔の衰退ニッポンの暗黒地図──政治・経済・社会・マネー・投資の闇をえぐる!』では投資コンサルタント&マネーアナリストの神樹さんが、そんな「連合」の呆れた実態を紹介。さらに2021年に連合初の女性会長に選出された芳野友子氏の「正体」を暴いています。
政権ベッタリ。連合の芳野友子会長が理解できぬ対話と癒着の違い
みなさま、こんにちは!
「衰退ニッポンの暗黒地図」をお届けするマネーアナリストの神樹兵輔(かみき・へいすけ)です。
読者の皆様は、「れんごう」という言葉を耳にして、何を思い浮かべるでしょうか。
板紙・段ボール製造の国内最大手の 「レンゴー(株)」でしょうか、それとも自民党とべったり癒着関係の旧統一教会の現在の名称「世界平和統一家庭連合」のことでしょうか。
あるいは、もっと巨視的に見て、世界各国が連なる「国際連合」や「欧州連合(EU)」のことだったりするでしょうか。
それとも、政治献金を自民党にだけバラ撒いて、政策を自分たちの都合のいいようにコントロールしてきた「経団連」という略称で呼ばれることの多い「日本経済団体連合会」のほうでしょうか。
いずれにしても、近年「れんごう
...more」と聞いて、肝心の「日本労働組合総連合会」のことを最初に頭に思い浮かべる人は、まずいないのです。
つまり、近年は労働団体の地盤沈下が著しいため、「連合」と聞いても、「何のこっちゃ?」という状況のわけです。
これが、労働運動の地位が極度に低下した日本における労働組合のナショナルセンター(全国中央組織)の「日本労働組合総連合会」の象徴ともいうべき状況です。
賃上げのためのストライキもすっかり封印してしまった、労使協調第一主義の日本の労働組合の中央組織は、なぜ、こんなに落ち目になってしまったのでしょうか。
今回のテーマは、その「連合(日本労働組合総連合会)」について、その体たらくぶりを、いろいろえぐっていきたいと思います。
日本の労働組合が大同団結で結集し、構成された「連合」は、かつては、新聞やマスメディアのニュースで取り上げられることも多かっただけに、「れんごう」といえば、「日本労働組合総連合会」を指すのが一般的であり、「連合」は700万人弱もの労働組合員数 を有する日本最大の団体であり、その代表的存在だったはずなのです。
そんな数の力をさえ活かせないのが今の「連合」です。
もはや、というべきか、やはり、というべきか、近年はすっかりショボイ存在になり下がっているのが「連合」なのです。
単純に総括してしまうと、かつて「連合」という名称で誰もが想起していた「日本労働組合総連合会」は、存在自体が低下したため、いまや表向きメーデーの集会で「労働者の味方ヅラ」をした労働貴族幹部が差配する、名目だけの労働運動を標榜する、無意味な組織の成れの果て状態──ということなのです。
実際、全国の労組の組合員の上納金を巻き上げているだけで、日本の労働者には、何の役にも立っていませんし、社会政策を提言する圧力団体としての機能も喪失してしまっています。
ゆえに組合員組織率も、69.6%で、組織率は年々低下し続けています(日本の全労働者の労働組合員組織率はたったの16.5%)。
「連合」の幹部たちは、無意味なスローガンを掲げ、テキトーな労働運動ポスターを作って、高額報酬を貪り、経費使い放題で、自民党幹部と仲良く会食して癒着を深めるだけが、現在の大事な「お仕事」になっている組織に見えるのです。
とまれ、現在に至っては「反共・一点張り」を強調しすぎたための反動なのか、「自民党にすり寄るばかり」で「見識のないお飾りの女性会長」さえもクビに出来ない体たらくな組織となった「連合」なのです。その実態をざっとえぐってまいりましょう。
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対立・分裂で離合集散の繰り返しだった日本の労働組合運動
さて、まずは日本の労働組合運動における簡単な歴史と「日本労働組合総連合会」が生まれるまでの経緯をざっとまとめて見ておきましょう。
日本の労働組合運動は、産業が勃興し始めた明治初期からありますが、大正、昭和の時代には、政府による弾圧や厳しい規制の中にありながらも、脈々とその運動が受け継がれてきているものです。
そして、戦後は新憲法によって、ようやく「団結権」「団体交渉権」「団体行動権(ストライキ権)」の労働3権(労働基本権)が認められるに至り、組織としての近代化が図られるようになってきたのでした。
また、敗戦直後のGHQ(連合国軍総司令部)は、労働組合組織の結成は、日本の民主化に役立つと考え、その後押しもあって実際次々労組が生まれた──という背景事情もあったのです。
しかし、それも朝鮮戦争勃発(1950年6月)まででした。
米ソ冷戦が深まると、その後は日本共産党の影響力の及ぶ労組に対しては、GHQはパージや弾圧を強め、日本共産党系労組の弱体化がすすめられるようになったからです(1950年以降のマッカーサーGHQ総司令官によるレッドパージで共産党員やシンパが数千人規模で企業や公職から追われた)。
こうして労組の団体では、支持政党や思想によって、分派や分裂による離合集散が激しくなっていきます。
そして高度成長期においても、組合活動は紆余曲折を辿っていくのでした。
こうした離合集散の動きが、次第に多くの企業別組合から産業別組合へとひろがり、やがて全国組織のナショナルセンターへの集約化が図られてきた──というわけです。
水と油の労組の中央組織が「連合」に大同団結!
そして、官公庁労働者が組織する労働組合の中央組織「日本労働組合総評議会=総評(391万人)」と民間企業の労働組合が組織する「全日本労働総同盟=同盟(210万人)」という2大ナショナルセンターが、「連合」という中央組織内で結ばれ、何とか融和する状況が生まれてきたわけです。
これが、1989年の「連合(日本労働組合総連合会)」の誕生でした。
日本最大級の労働組合組織のナショナルセンターとなったのです(組合員数約700万人弱を擁する、総労働者の1割強を組織する全国団体)。
この「連合」には、前述の通り、合流する前の「総評」が、かつての日本社会党系の労組のナショナルセンターであり、もうひとつの「同盟」はかつての民社党系(1960年に日本社会党を離党した右派の国会議員により結成された政党)の労組のナショナルセンターだったという2大組織が融合しました。
もともと「総評」は、社会党支持の党内左派寄り(自衛隊違憲、日米安保反対、日の丸・君が代反対、脱原発など)の団体でした。
一方でこれに反発して、組合員の離脱で生まれたのが民社党系(自衛隊合憲、日米安保賛成、日の丸・君が代賛成、原発賛成、反共・反社会主義、労使協調路線など)の「同盟(210万人)」という団体でした。
ゆえに、2大ナショナルセンターの「総評」と「同盟」は、本来の主張は「水と油」だったのです。
しかし、それでも、「総評」と「同盟」の2大ナショナルセンターが大同団結して、1989年に「連合」が誕生したのでした。
その際には、「総評」に近かった「新産別(全国産業別労働組合連合・6万6,000人)や、いずれにも属さなかった中道派の「中立労連(中立労働組合連絡会議・75万人)」という2つのナショナルセンターも「連合」に合流しています。
つまり、合計4つのナショナルセンターが合体して、1989年に生まれたのが「連合」だったのです(この時、反共・労使協調を批判して「総評」から離脱した日本共産党系の「全労連・52万人」や日本社会党左派系の「全労協・9万人」も「連合」とは別のナショナルセンターとして誕生しています)。
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細川内閣と民主党政権の誕生までには組織的な貢献もあった「連合」だったが…
「総評」と「同盟」という水と油の2大ナショナルセンターが大同団結して、巨大ナショナルセンターの「連合」になったのは、労働者の運動は本来の賃上げ中心の活動のみならず、政府の政策全般にも大きな影響力を及ぼすべきだ──という考えによるものでした。
つまり、圧力団体としての存在感を強めるのが目的だったのです。
互いに寄り合い、出来るだけ数多くの声を結集したほうが政策提言においても強力で効果的だ─―という算段があったからでした。
実際、「連合」が生まれてから、1993年8月には「...