国際刑事裁判所(ICC、本部オランダ・ハーグ)は8日、人道に対する罪の疑いで、アフガニスタンのイスラム主義組織タリバンの最高指導者アクンザダ師ら2人に対し逮捕状を出したと発表した。女性や少女らの基本的な権利や自由を奪ったと判断した。
ICC=国際刑事裁判所は8日、女性の権利を奪っているとして人道に対する犯罪の疑いでアフガニスタンのイスラム主義勢力タリバンの最高指導者ら2人に対して逮捕状を出したことを明らかにしました。
アフガニスタンを支配するイスラム主義組織タリバン暫定政権のムッタキ外相は、ロシア政府が3日に暫定政権を正式に承認したことを受け、ビデオ声明を発表した。「ロシアの勇気ある一歩であり、これが他国への模範となることを確信している」と歓迎した。
ロシア政府は3日、アフガニスタンを支配するイスラム主義組織タリバンの暫定政権を正式に承認した。タス通信が伝えた。2021年にタリバンがアフガニスタンの実権を掌握して以降、タリバン政権を公式に承認した国は初となる。
6月22日に行ったイランへの空爆で、標的とした同国の核施設3カ所を「完全に破壊した」と主張したトランプ大統領。「戦争嫌い」とも言われるトランプ氏は、なぜ空爆に踏み切ったのでしょうか。今回のメルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』ではジャーナリストの高野孟さんが、その背景を考察。さらにこの攻撃がどれほど「法的根拠」に乏しいものであったかについて解説しています。※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/メルマガ原題:トランプの「日帰りピンポイント空爆型帝国主義」の戯画/彼が大好きな米爆撃機現有“御三家”と次期機種の概説資料
ただの耄碌爺。トランプが演じる「リア王」の狂乱
このトランプの有様は、まるでシェークスピアの「リア王」の「生来の気性の荒さと老いからくる耄碌から悲嘆と狂乱のうちに哀れな最期を遂げる」(Wiki「リア王」の解説より)場面のようでさえある。
第1に、トランプは、自分の希望的観測に基づいて直感的というよりほとんど空想的に目標を設定し、それで自分が動けば必ずその結果が得られると思い込み、事実を確かめることもせずに「成功した」と言い張り、そうでないと指摘する者がいれば激怒し罵倒する。ただの耄碌爺である。
第2に、その傾向を余計に助長する要因として、彼の「和平仲介者」として世界の称賛を浴び、できることならノーベル平和賞を受賞し(てオバ
...moreマを超えたい!)たいという深層心理的な願望がある。
知られているように、トランプは就任前には、ウクライナ戦争は自分が大統領になれば24時間で終わらせる」と豪語していたが、半年経っても無理。そこでイスラエルのガザ地区への大量殺戮作戦を取り上げて、同地区を不動産として買い上げて更地にしてリゾート開発を行うかのような馬鹿丸出しの夢想を撒いただけですぐに目を背け、そこに折よくイスラエルのネタニヤフ首相から「イランの核開発計画に止めを刺す作戦を決行するするので、地下施設のモグラ爆弾攻撃の部分を手伝ってくれ」との話が舞い込む。
トランプは意外にも「戦争嫌い」と言われているが、それは普通に言う反戦主義とは全く別で、ブッシュ・ジュニアがしたようにアフガニスタンやイラクに米地上軍を送り込んで彼我に莫大な死者をだし、なおかつ実り薄い結果しか得られないと言った馬鹿なことはしない、という程度の話である。
ネタニヤフとしては米国を戦争に巻き込み、出来得れば大規模地上戦をやらせイランの「体制転換」まで行き着かせたいのだが、そこまではトランプは乗らない。
しかしトランプとしても、就任半年間のうちに何とか1つくらい「和平仲介者」としての実績をアピールしたい。地上戦は真っ平ごめんだが、爆撃機で米国しか持たないモグラ爆弾を投下するという鮮やかな手法で米国の力を見せつけつつ、イランとイスラエルの停戦・和平を生み出せば大成功。
そこで、B-1にGBU57/Dを積んで米本土から出撃、ブチかましたらすぐに帰還するという「日帰りピンポイント空爆型」帝国主義の行動を採用した。
だから、これは彼の頭の中では、一発で決まらなければお話にならない作戦で、そうなってほしいという希望が一方的な「成功宣言」となるのである。
国内法上も国際法上も何の根拠もない無法な軍事力を行使
(メルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』2025年6月30号より一部抜粋・文中敬称略。ご興味をお持ちの方はご登録の上、6月分のバックナンバーをお求めください)
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